屋上へ。

屋上へ着くと、「○○確認!!」「○○異常なし!!」といった掛け声が飛び交う。レンジャー訓練のひとつで、人を吊り上げる訓練。

 
 
 

岸壁や船のフチという設定で、海難に遭った人を吊り上げ救助。
青い服を着て訓練しているのは、今年4月に入った隊員で10月まで研修期間とのこと。オレンジの服を着ているのが研修隊隊長の方々。佐々木さんから「この後、この吊り上げ訓練は難易度を増したものをやりますのでそちらも是非」と教えていただいた。

見学しながら、訓練の種類を伺う。取材当日に行っていたのが今見ている類のレンジャー訓練と特殊救難隊の潜水訓練。そのほかに航空救難訓練と火災危険物訓練があるという。訓練の際の注意事項や過去の数多の特殊訓練の話やエピソードをいくつか伺う。

 

少々ブラックな訓練あるあるを聞きながら先ほどのプールに戻り、特殊救難隊の潜水訓練を見せていただくことに。

 

海上保安庁特殊救難隊の訓練2

 

まずは訓練用プールの簡単な仕組みから教えていただいた。

取っ手のついた引き出しのような部分があり、ここが大きく前後し、実際の海で遭遇するような大きな波を作る。

そしてプールの上にある巨大なダクトのようなもの。これがヘリコプターで救助の際のヘリのダウンウォッシュ(ヘリの垂直方向への推力につられて発生する風)を演出する装置。この風圧との抗戦も海難救助の際のとても重要なポイントだという。

 

プールの水温は26度。このプールではさまざまな海難のシチュエーションを訓練でき、難易度の高い訓練が日々行われているという。

 
 

特殊救難隊の方々がそれぞれ配置につき、仮想ヘリによる海難救助の模様。

 

ここから引き上げて救助完了だが、引き上げるためのクレーンが調整中とのことで、本日はここまで。緊張感ある訓練でした。