続いて転覆したボートの曳航訓練も。
特殊救難隊は全6隊あり、主な特殊救難業務は以下。
・危険物積載船等の火災・爆発の鎮火
・転覆船内等からの自給気潜水による人命の救助
・航空機を使用した救助活動
・高度救急処置を要する傷病者の救助
・国際緊急援助活動
以上の項目。
佐々木さんから「先ほどのレンジャー訓練の続きがあるので是非」とのこと。
すごいことになってました。
高所での訓練と特殊救難隊にインタビュー
続いて屋上ではなく野外に移動し、人を吊り上げる救助のレンジャー訓練を見学。
先ほどと同じ内容の訓練を、難易度を高くして行っている。というか、高度をあげている。見ていてちょっとぞっとするほどの高さ。
さっそうと下降し、救助に入る。
ここで一旦訓練休止。研修隊隊長から各確認箇所の伝達やフィードバックが行われた。
最後に、訓練用プールに戻り、特殊救難隊の方にインタビューをさせていただくことに。インタビューを受けてくれたのは第二特殊救難隊副隊長の明瀬さん。
現在28歳、北海道出身。2歳から水泳をはじめたという明瀬さん。その水泳スキルをいかし、沖縄でレスキューの仕事に就いていたという。
4年前、特殊救難隊に入隊すべく沖縄から横浜の第三管区海上保安本部へとやってきた。
とにかく人の役に立つ仕事がしたかったという。もっと役に立つ仕事はと考えた結果、救助の最前線である特殊救難隊に入隊しようと踏み切り、現在に至るそうだ。特殊救難隊に入って良かったと思うことは、人命を救助できた時だという。2年前、浦安沖でタグボートが沈み落ちる前にヘリで吊り上げた救助は特に困難だったが、そのぶん印象深いものだったとのこと。
水深1000メートルの沖で、いつ沈んでもおかしくない船に乗り込んだ救助も印象に残っていると明瀬さん。身の危険を感じたのかと尋ねると、もちろん救難は命がけでやっているが、やはり・・・佐々木さんと同様に「訓練が何よりキツい」とのこと。
海難の恐怖に備え、日夜訓練に勤しむ特殊救難隊。海難に備えて、いつでも出動できる状態の2個隊、訓練をする2個隊、待機の1個隊と研修の1個隊。稼働は5個隊でまわす特殊救難隊は、現場に恐怖を感じないほどの、訓練を日々敢行していた。
特殊救難隊の皆さん、ありがとうございました。
取材を終えて
迫力ある訓練の連続であった。それと、特殊救難隊の方々は、ただものではないオーラを放つかっこいいお兄さんたちでした。
※本記事は2014年7月の「はまれぽ」記事を再掲載したものです。