「VDT症候群」とは、コンピュータのディスプレイなど表示機器(Visual Display Terminal:VDT)を使用した作業を長時間続けたために、目や体、心に支障をきたす病気のことです。「IT眼症」とか「テクノストレス眼症」とも呼ばれます。現代病のひとつといえるでしょう。
目だけではなく、体、心にも症状が現れる
1:眼の症状
眼が疲れる、眼の痛み、ドライアイ、充血、視力低下、眼がかすむ、ぼやけて見えるなどの症状がみられます。
2:体の症状
首、腰、肩、腕の凝り、痛みなどが出ます。慢性化すると、背中の痛み、手指のしびれなどいろいろな症状に進展します。
3:心の症状
食欲減退、イライラ、不安感、抑うつ傾向などがみられます。
家庭やオフィスで目を守るために気をつけたい、5つのこと
1:適度な休憩
VDT作業が1時間を超えない様に10分~15分間の休憩を取りましょう。その際は遠くの景色を見て眼の疲れを取るなどするとよいでしょう。
2:体操でリフレッシュ
時々体を動かし軽い体操をして、緊張をほぐしましょう。
3:作業環境を整える
ディスプレイの位置を目の高さよりも低くセッティング。また、暗い室内と明るいディスプレイとの極端な差は不快グレアと呼ばれる刺激を長時間もたらすため、室内の照明環境のバランスを保ったりなどの対策も重要です。
4:メガネ
メガネ、コンタクトレンズは度の合ったものを使いましょう。また反射光を抑えるフィルターを装着したりブルーライトをカットするパソコン専用眼鏡をしたりすることも有効です。
5:ドライアイ、緑内障の人
過度のVDT作業で症状が悪化する場合がありますので、注意しましょう。
6:早期受診
異常を感じたら早めに眼科を受診しましょう。
まとめ
厚生労働省がVDT作業者の心身の健康のために「VDT作業における労働衛生環境管理のためのガイドライン」を定めているので、そちらも参考にしてみましょう。また。子どもの目を守るためにゲームは30分以内などにし、外で元気に遊ばせましょう。
参考:厚生労働省『VDT作業における労働衛生環境管理のためのガイドライン』