2. 自らの肖像画を飾るために、仏像を無造作に破壊
世界中の美術品や骨董品を集めている割には、信心深さの全くないハイタワー三世は、集める石像や仏像にも統一感が無く、地域や年代等もバラバラ。なんでもかんでも集めてしまう癖があった様です。
そんな中、ホテルハイタワーのロビーには、ハイタワー三世の傲慢さと、信心の無さを物語るものが飾られています。
タワー・オブ・テラーの中に入ってすぐ右側の、暖炉のようなもの。ファストパスを使うと、すぐに通り過ぎてしまう場所で、スタンバイでもあまりじっくり見る機会がありません。
暖炉の上部には、誇らしげなハイタワー三世の肖像画が飾られています。
自分のホテルとはいえ、ロビーに自分の肖像画を飾るところ自体が、既に彼らしい一面があります。
ところが、この肖像画を飾るため、ハイタワー三世は実はとんでもないばちあたりな行為を行っているのです。
一見すると気がつかないくらい小さな部分なのですが、この肖像画の中の、ハイタワー三世の後ろ側を見てください。肖像画を飾っている、暖炉のようなものに似ていませんか?
そしてここでは、ハイタワー三世の従者である、スメルディングが、地元の人間と思われる複数の男達に、この暖炉らしきものを解体する様な指示をしている様子が描かれています。
実はこの暖炉のようなものは、遺跡の一部。ハイタワーはこの遺跡を取り外して、自分の肖像画を飾る台座にしているのです。
それだけでも十分彼らしい一面が見れるのですが、彼の行為はそれだけではありません。
この絵をよく見てみると、現在ホテルで彼の肖像画が飾られている位置には石像が立っています。
しかし、ホテル内にある肖像画にはこの像はありません。
……そうです。彼はこの像を取り壊してそこに自分の肖像画を置いているのです。
ホテル内の暖炉の、この石像があった位置をよく見てみると、肖像画の下には石像の足が残っているのです。
これは石像を「外した」と言うより、「破壊した」と思える様な足の残り方をしています。
もともと信心深さは無かったと思われるハイタワーですが、まさか、ここまでばちあたりな事をするとは驚きですね。
……そう考えると、彼は呪われるべくして呪われた、と言えなくもないのかもしれません。