2人の女性の友情と初恋を描く『100番の思い出』

母親との生活を支えるために、乗り物酔いに苦しみながらも、チョンア運輸の100番バスで案内員として働くコ・ヨンレ(キム・ダミ)。会社の寮で共同生活を送るなか、不幸な家庭環境からの脱出を夢見る、新人案内員ソ・ジョンヒ(シン・イェウン)が入社。コミュニケーション能力の高いヨンレとは真逆で、先輩や上司であっても、意に沿わないことには逆らう勝ち気なジョンヒは、正反対の性格ながら仲良くなっていく。

バスのトラブルがあった際、ハン・ジェピル(ホ・ナムジュン)に助けてられたヨンレは、彼を好きになる。ジョンヒとジェピルは惹かれあっていたものの、ヨンレの想いを知り、あえて彼と疎遠になるジョンヒ。ある日、暴力をふるう兄から逃げていたジョンヒは、執拗に追いかけてきた兄に見つかり、姿を消すのだった。

大ヒットした『梨泰院クラス』(2020年)や『ナインパズル』(2025年)など、確かな作品選びと演技力を見せているキム・ダミと、女性国劇団員たちの成長を描いた『ジョンニョン:スター誕生』(2024年)でのエリート研修生役でも注目を集めたシン・イェウンによる、2人の女性の友情と初恋を描く青春ラブストーリー『100番の思い出』(2025年)。

裕福ながらも幼い頃に母を亡くし、父への憎しみに燃えるジェピルに想いを寄せるヨンレとジョンヒ。時は経ち、ヨンレは美容師に、ジュピルは研修医になり、友達以上恋人未満の関係に。そこに財閥令嬢の養女となったジュピルが現れ、3人は再会する。彼を巡って醜い争いをするのではなく、それぞれが相手のことを思いやりながら身を引いたり、主張したり。1980年代を舞台に、ほのかな想いをまっすぐに育み、ぶつかりあう2人の姿がノスタルジックに響く本作は見逃せない。