偽装夫婦のマリッジコメディ『私と結婚してくれますか?』
婚約者に見放されたうえに、不動産詐欺にも遭ってしまったデザイナーのユ・メリ(チョン・ソミン)は、応募したことすら忘れていた百貨店の新婚カップル限定の高級住宅が当たる福引に当選する。
独り身となったメリは景品の受け取り対象外だったが、偶然にも婚約破棄した相手と同姓同名だった老舗ベーカリーの御曹司キム・ウジュ(チェ・ウシク)と出会い、偽装結婚の提案を持ちかけるのだった。
人生の転機に差しかかり、ウジュもメリも崖っぷちの状態にいたため、戸惑いながらもふたりは高級住宅で偽装夫婦生活を送ることに。
まったくの他人同士が夫婦を演じるうちにぶつかり合いながらも、やがて契約期間の90日を重ねるうちに、偽りの関係を超えて、次第にお互いがかけがえのない存在へと変わっていく。
ウソから始まる偽装夫婦生活を描いたマリッジコメディ『私と結婚してくれますか?』(2025年)。浮気性の元夫と離婚の決意をするも、まだ離婚届は手元にあるメリは、法律的にはまだ既婚者ながら、独身のウジュに大胆な提案をして偽装夫婦生活に巻き込んでいくストーリーの軽快さが心地いい。周りにバレないかとハラハラしながらも、小気味よく進んでいくふたりの掛け合いも楽しい。
どちらも偽装と割り切っているつもりが、だんだんと心を許していくさまをチェ・ウシクとチョン・ソミンがコミカルながら丁寧に演じている。
チェ・ウシクは『その年、私たちは』(2021年)や『恋するムービー』(2025年)などで見せた、頼りなげだが愛情にあふれた演技でキュンとさせ、チョン・ソミンは『空から降る一億の星』(2018年)や『となりのMr.パーフェクト』(2024年)などで魅了したこのふたりだけに、本作も見逃せない。

























