片岡凜【ヘアメーク:河嶋希(io)/スタイリスト:高野 夏季(HITOME)】 (C)エンタメOVO

 コミック版も人気を博した和風恋愛ファンタジー小説を、永瀬廉と吉川愛のW主演で実写映画化した『鬼の花嫁』が3月27日(金)から全国公開された。鬼と人間との究極のラブストーリーを描いた本作で、ヒロイン柚子の妹の花梨を演じた片岡凜に話を聞いた。


-原作やコミックを読んだことはありましたか。


 この映画のお話を頂いてから読ませていただきました。普段は恋愛作品を読むことは少ないので、少し新鮮な感じがしました。


-その原作を基にした脚本を読んだ時の印象は?


 ファンタジーの世界観ということもあって、これがどのようにして形になっていくのだろうと想像してワクワクする気持ちと、不思議な気持ちがありました。


-演じた花梨のキャラクターをどう思いましたか。


 狂っているなと(笑)。自分を制御することが不可能な役なので、柚子(吉川愛)をとことん追い詰めて、いじめているという印象でした。なので、花梨が持っている正義すら悪に見えるように演じることを心掛けていました。


-強烈な敵役なので、柚子の方を演じてみたかったとは思わなかったですか。


 それは思いませんでした。脚本を読んだ段階で、花梨という役を頂いていることは分かっていたので、義務感ではなく、私が彼女のことを一番に分かってあげたいという気持ちがずっと強かったです。


-演じた花梨と共通するところはありましたか。


 いちずなところですかね。恋愛に限らず、こうと決めたものに対しては、自分の全てを捧げても大事にしたいと覚悟を決めて行動しているところは似ていると思います。


-大変な役でしたが、感情移入することはできましたか。


 できました! 私は外見から入って役を作るタイプなのですが、花梨の外見が特徴的で、目も口も主張が強めなのを見て、瑶太(伊藤健太郎)の花嫁であることに対してのプライドと自信が外見にも表れていると思いました。そんな外見に合う表情や情緒をずっと模索しながら、現場で作り上げていった感覚です。


-その辺りも含めて、池田千尋監督とは話し合いをしましたか。


 たくさんしました。本当に心強い監督でした。台本に書いてある流れと違っても、それを現場で生まれる感情として受け止めてくださって、そこから作っていってくださったので、安心して演じることができました。


-そういう場合は、女性同士というのも大きいのでしょうか。


 役以前に人や女性としてどう思うのかというところを一緒に考えてくださる監督だったので、そこは新鮮でした。

-主演の永瀬廉さんと吉川愛さんと共演してみてどんな印象でしたか。


 とても頼りになるお二人でした。ご一緒しているシーンで、私がテストでやったこととは違うような感情で、本番で何かアクションを起こしても、そこに役としてのお芝居を返してくださいました。本当にすてきなお二人で安心感がありました。吉川さんはお芝居していない時もお姉さんみたいな温かさがあって、いろいろとお話しをさせていただきました。実際にお芝居で吉川さんにひどいことをするとなった時も、「何をやっても大丈夫だよ」と言ってくださったので、私も遠慮なくやらせていただきました(笑)。


-婚約者役を演じた伊藤健太郎さんはいかがでしたか。


 太陽みたいな方です。ご一緒する前は静かなイメージがあったのですが、実際はムードメーカーのような方で、そこにいると周りが明るくなるようなすてきな方だと思いました。今回は永瀬さんと敵対する役でしたが、お二人は前にご一緒したこともあったみたいで、すごく仲が良くて、お芝居をしているとき以外はとても仲違いをしているようには見えませんでした(笑)。


-撮影中の面白いエピソードや印象に残ったことはありましたか。


 花梨が家出した柚子の荷物を橋から落とすシーンがあるのですが、あのシーンのロケをした橋の近くに幼稚園があったんです。それで、子どもたちがお散歩で通るのですが、私が橋から落としているのを見ていたんです。すごいものを見せてしまったなと思って。その後、吉川さんにはみんな手を振り返すんですけど、私には振り返してくれなくて…。ちょっとショックでした。


-完成した本作をご覧になった印象を。


 本当にすてきな作品です。もちろん絵もすごくきれいですが、作品自体はファンタジーで、異世界の話ではあるので、少し新鮮な印象を持つ方もいるかもしれません。でも、一人の人間や人生として自分に置き換えて見ることもできるので、本当に温かくてすてきなラブストーリーだと思います。


-これから映画を見る方や読者に向けて一言お願いします。


 独特の世界観にももちろん注目してほしいのですが、いろいろな登場人物たちの愛が、どう重なっていくのか、その愛が形を変えてどうゆがんでいくのか、最後はどうなっていくのかに注目しながら、ぜひ劇場で見ていただきたいと思います。


(取材・文・写真/田中雄二)