巧と依子の場合…

『デート~愛とはどんなものかしら~』の巧と依子も、“愛の無い契約結婚が合理的だ”といいながらも、ドラマの中で毎週、自分の価値観を改め、お互いの心に歩み寄っていきます。

「結婚は寄生するためにするもの」なんて思っている自称“高等遊民”であるニートの巧と論理的に物事を考察しすぎて“他人の気持ちがわからない”依子。独特の理論を持った2人ですが、自分の欠点を知っていて、自分を見つめ、素直に相手を理解しようとしています。

2人はデートの度に、何かドタバタがあるものの、いつも好意的に相手の気持ちを思いやり、素直に反省し、歩み寄っていきます。毎回何か問題を乗り越え、心の成長を遂げているのです。

サルトルとボーヴォワールが提唱した“契約結婚”をちょっと勘違いして始めた巧と依子の“契約結婚”は、“現代版サルトルとボーヴォワール”を喜劇にしたコミカルなドラマといえるのかもしれませんね。


人生山あり谷ですから、結婚は楽しいことばかりではありません。だからこそ、一生連れ添うには、人生どん底の谷時代を、お互いの存在によって乗り越えることができるほどの強い心の結びつきと自立した精神力が必要です。

そんな相手は、必ず自分の人生をプラスの方向に導いてくれる相手となると信じましょう。そして、そのジャッジをするのは、あなたの“心の声”ですよ。

心理カウンセラー・インテリアコーディネーター・社労士・旧司法試験合格といった多彩な資格を持ち、これらの資格と経験を活かして社労士事務所を経営していましたが、夫の転勤を機に事務所を廃業しました。現在は、資格を活かしたライターのお仕事を細々とさせて頂き、心理学系・医療系を中心としたコラムを書き始めて5年目を迎えています。