著者コメント到着! 独特な読後感に中毒者続出! いま最も「著者買い」「著者推し」されている小説家・五条紀夫による本格クローズドサークルミステリーが登場。

人喰いパンダ警報、発令!! 凶暴な人喰いパンダが街を徘徊中。レストラン大熊猫亭に籠城中に惨殺死体が……犯人はパンダか、それとも--。いま最注目の作家・五条紀夫の最新作は極限状況下の本格クローズドサークルミステリー!



■内容紹介

人喰いパンダと殺人鬼、大熊猫亭から生還なるか。
「ヒロくん! いまはさ、別れ話をしてる最中だよねえ!」ここは手作りソーセージが人気の中華式洋食店〈大熊猫亭〉。ランチデート中に、外で警報が鳴り響く。「凶暴な人喰いパンダが街を徘徊中。外出しないでください!」籠城中の店内で、今度は腹を引き裂かれた惨殺死体が発見された。犯人はパンダか、それとも――!? 予測不能の大どんでん返しが炸裂する、驚愕の本格ミステリ。

装画:サイトウユウスケ

■『殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス』(角川文庫)が今、超話題!五条紀夫さんとは?

2022(令和4)年、『クローズドサスペンスヘブン』で新潮ミステリー大賞最終候補となり、小説家デビューを果たした五条紀夫さん。デビュー作は「“全員もう死んでる系ミステリー”が斬新すぎる」と発売直後からSNSで話題沸騰。湊かなえ、道尾秀介、両氏が太鼓判を押すのも納得な、斬新すぎる特殊設定、新感覚な読み味のユーモアミステリーです。



近著では『殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス』(角川文庫)が話題につき、大重版!『私はチクワに殺されます』(双葉文庫)は雑誌が選ぶベストテンに選ばれるなど、いま最も勢いのあるミステリー作家の一人です。

■著者・五条紀夫 一言コメント(2350字)


著者・五条紀夫氏

 これは著者コメントです。新刊発売にともない、著者の想いを綴った文章です――。
 なぜ上記のような断りを入れなければならないかというと、これには、ふか~いわけがありまして、あ、いや、別にあんまり深くもないんだけど、とりあえず、そのことについて話の枕として書かせてもらいます。
 遡ること一年前、拙著『町内会死者蘇生事件』が刊行されるときにも、新潮社の担当編集者から著者コメントを書けと言われたのです。当時コメントなど書いたことがなかった自分は担当に尋ねました、「どれくらいのものを書けば良いんですか? 140文字くらい?」と。そうしたところ担当は、「何文字でも良いです。キレの良い一文でも良いし、アホみたいに長くても面白い!」とか言い始めたのですよ。「面白い」と言われたんじゃ、エンタテイナーの性として、アホみたいに長いものを書くしかないじゃないですか! それで書いたのですよ、1,300文字くらいだったかな、とにかく長い文章を。まあ、担当は大喜びしましてね。それはそれで良かったのですが、つい先程のことです、「また良いネタお願いします」と担当から著者コメント執筆の依頼が飛んできました。もうね、完全に味を占めています。適当に頼めばなんでも書いてくれる都合の良い作家とでも思ってるんでしょ! さすがに物申してやろうと意気込みまして、腕まくりなんかしまして、いや、いまは半袖でまくる袖がないので、イマジナリー袖をまくりまして、臨戦態勢を整えたのですが、担当は危機察知能力が優れているらしく、「ご飯おごりますよ」と言ってきやがりました。チッ……ごちになります! と、尻尾フリフリ。ホントにね、敏腕担当編集者です。大好きです。美味しいご飯をご馳走してください。なんでも書きます。というわけで無駄に長い文章を書いています。あちこちへ話が脱線するかも知れませんが、これは、新刊発売にむけての著者コメントです。なお、現在、800文字になりました。
 さて、内輪ネタはほどほどにして、本題を書きます。
 この度、新潮文庫nexから刊行される新刊は、なんと、ミステリー作品です! 自分はミステリー作家を名乗っていますので、ミステリーを書くのは当たり前だろ、と思われるかも知れません。で~す~が~、実は、自分としては、いままでの作品は、ミステリーではないという意識が強いです。どちらかといえば、コメディかな。
 さっそく話が脱線しますが、そんなコメディ書きが、なぜミステリー作家を名乗っているのかというと、新潮ミステリー大賞からデビューしてしまったからです。由緒あるミステリー賞出身の作家がコメディ書きを自称するわけにもいきませんから、仕方なく、ミステリー作家という身分に甘んじています。
 とはいえ、デビュー当時からコメディ書きとしての片鱗はありました。というのも、デビュー作である新潮ミステリー大賞応募作『クローズドサスペンスヘブン』が、そもそも、コメディ要素を多分に含む作品だったからです。
 忘れもしません。同賞の審査員は、貴志祐介先生、道尾秀介先生、湊かなえ先生という豪勢な布陣なのですが、そのうちのお一人、貴志先生から「スベったギャグが寒い。緊張感を台無しにしている」という厳しい評価をいただきまして、あえなく大賞を逃すに至りました。残るお二人の先生からは高評価でして、直接お会いした際、道尾先生曰く「スベったギャグが独特な哀しみとおかしみをもたらしている」、湊先生曰く「スベったギャグが語り部の正体の伏線になっている」、というお言葉をいただきました。えっと、自分としては、ギャグをスベらせたつもりはなかったんですけどね……でも、そこは大人ですから、華麗に愛想スマイルで乗り切りました。
 そんなこんなでデビューしたものの、懲りずにギャグを書き続けてきたのですから、筋金入りのコメディ書きと言えます。そんな自分が、いまさら、ミステリー作家を名乗るならミステリーを書かないとダメだよな、という当たり前のことに気付きました! その真理に辿り着くまでに三年を要しました。大丈夫。人が変化するのに遅いなんてことはありません。
 閑話休題、今回の新刊はミステリー作品です。
 しかも、クローズドサークルものです。クローズドサークルとは、閉ざされた舞台で限られた人物たちが織りなす、ミステリーの王道です。その王道に自分なりに本気で向き合いました。いわば、断言しましょう、これは本格ミステリーです!
 のみならず、物語を盛り上げる要素として、究極のラブストーリーを盛り込みました。当然ながらトリックのみでは物語というものは完成しません。そこで、テーマは「愛」としました!
 さらに、さらに盛り上げる要素として、絶品グルメ描写も盛り込みました!
 まとめます。今回の、新潮文庫nexから刊行される五条紀夫の最新作は、
 本格クローズドサークル×究極ラブストーリー×絶品グルメ――です!!
 って、こんな要素ばかりを並べたてられても、どんな物語なのか、まったく分からないことと思います。そこで簡単にあらすじを説明しようと思います。
 え~っと、まず、街に人喰いパンダが現れます――〈略〉――。
 詳しいことは公式サイトでも見てください。作者自らがこんなところにあらすじを書く必要はないですね。とりあえず、すっごい面白いと思います。
 冒頭に書きました敏腕担当編集者と、いつもお世話になっているイラストレーターのサイトウユウスケさん、そして、こんな駄文を書いている五条紀夫が、丹精込めて創り上げた、本格クローズドサークル×究極ラブストーリー×絶品グルメ、『人喰いパンダ殺人事件』を宜しくお願いいたします。読んでくれ!
 これは著者コメントです。新刊発売にともない、著者の想いを綴った文章です。この想いが多くの方々に伝わりましたら幸いです。

以上。


■著者紹介:五条紀夫(ゴジョウ・ノリオ)

小説家。東京都在住。2023(令和5)年、新潮ミステリー大賞最終候補となった『クローズドサスペンスヘブン』でデビュー。他の著作に『イデアの再臨』『私はチクワに殺されます』『殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス』『町内会死者蘇生事件』『流血マルチバース』がある。

■書籍内容

【タイトル】人喰いパンダ殺人事件
【著者名】五条紀夫
【発売日】2026/07/29
【造本】新潮文庫nex
【定価】693円(税込)
【ISBN】978-4-10-180338-8
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/180338/
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