ラムダッシュ パームイン PRO6枚刃
パナソニックは7月23日、6枚刃システムを搭載した電気シェーバー「ラムダッシュ パームイン PRO6枚刃」の新製品発表会を開催した。ラムダッシュをシェーバーに限らず、ボディトリマーやヘアーカッターまで広げ、シリーズとして提案する。シリーズ初の全自動洗浄充電器「パームインポッド」やワイヤレス充電に対応するなど、新たな製品や機能も随所にみられる。
シェーバー市場をリードし続ける
ラムダッシュ パームインは2023年の発売以来、国内累計出荷が70万台を突破するほどのヒットを飛ばしている。従来のスティック型シェーバーの形状にとらわれない、丸みを帯び、手のひらにやさしくフィットするコンパクトなデザインで、新しい市場を創造した。
具体的に、単なるヒゲを剃る機器ではなく、持つ喜びや所有欲を刺激する体験そのものを購入の動機につなげたり、コンパクトなボディーで出張先や旅行先で使う2台目需要を生み出したりした。さらに、初めて電気シェーバーを使う若年層の1台目需要を獲得したり、女性から男性へのプレゼント需要も創出した。
新需要の創出は、業績にも反映している。「25年度の事業規模は前年比二桁成長しています」とビューティ・パーソナルケア事業部の中村正治事業部長は語る。実際、日本電機工業会とパナソニック調べによる国内電気シェーバー市場でのパナソニックのシェア(金額ベース)は、常にトップを走る。22年度比で、143%の伸長を遂げているのだ。
新製品のラムダッシュ パームイン PRO6枚刃は、コンパクトさはそのままにラムダッシュ最高峰のコア技術である「6枚刃テクノロジー」を搭載。全自動洗浄充電器のパームインポッドや、アルミニウムの塊から削り出した「METAL EDITION」など、新しいチャレンジもみられる。順を追ってみていこう。
小さなボディーにコア技術を凝縮する高度な技術力
コア技術である6枚刃システムは、4枚の「極薄深剃り刃」と2枚の「アゴ下トリマー刃」で構成。しっかり深剃りしながら、肌にやさしい剃り心地を実現する。長いくせヒゲのカット率は約2倍、肌にかかる圧力は約10%低減した。
また、ラムダッシュ史上最速の約1万4000ストローク/分のリニアモーター駆動を実現。さらに今回、ラムダッシュ パームイン初のワイヤレス充電にも対応した。
パームインの本体の底に、パームインポッドからワイヤレスで充電する洗浄器通信回路が入っている。つまり、コンパクトなボディーに6枚刃システムと最速リニアモーター、充電池、洗浄器通信回路のコア技術が凝縮して入っているのだ。それでいて、従来比で2mmだけ高くなるコンパクトさに抑えている。
高度な技術力は、made in Japanによる高い品質も保証する。マザー工場である滋賀・彦根工場では、落としたり、転がったりしたときの堅牢性や耐久性を保つための転倒試験を行っている。
6枚刃では、外刃の刃穴の変形や欠陥を瞬時に見分ける、職人による匠の技である「外刃開孔検査」を全数で実施。その精度は、数マイクロメートルの欠陥を検査できる。最近では、AIを活用した「全自動ディープラーニング画像検査装置」を使って不良品を選別する検査も併用。匠の技を、最先端AI技術で継承する試みも行われている。
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パームインポッドを使った洗浄の仕組み
全自動洗浄充電器のパームインポッドは、ギミックに富んでいる。まず、パームインを逆さに置いてふたを閉じる。すると、パームインポッドのふた内側と、パームインの底部が、非接触の洗浄器通信により充電がスタートする仕組みだ。
また洗浄の仕組みは、パームインポッドの底にあるタンクから、洗浄液が混ざった水を供給し、逆さにしたパームインの6枚刃を浸す。この時、パームインに振動を与え、ヒゲを落としながら洗浄するのだ。洗浄した水は再びタンクに戻る。
洗浄が終わると、パームインポッドの背面に搭載するファンから空気が送られ、パームインの6枚刃を乾燥して完了になる。複雑な構造にもかかわらず、それをまったく感じさせないコンパクトでスマートなデザインもいい。パームインと調和しながら空間に溶け込む。
「強気の価格帯」に裏付けられたユーザーインサイト
最上位モデルは、パームインポッドとワイヤレス充電台とセットのES-P690U(価格:8万4000円前後)と、ワイヤレス充電台とセットのES-P680U(7万5000円前後)の二つがある。いずれも、アルミニウムの塊から1台ずつ削り出してつくる「METAL EDITION」だ。ボディーを触ったときのひんやりとした心地よさと、なめらかな触り心地は、実に工芸品の域に達している。発売日は9月上旬の予定。
あわせて、ES-P650U(5万4000円前後)も発売する。5枚刃シリーズのパームインは、ES-P550U(4万2000円前後)、ES-P530U(3万4000円前後)となる。
3万円以下がボリュームゾーンのシェーバー市場の中でも強気の価格帯については、「単なるヒゲを剃る道具から、高級腕時計のように、持つ喜び、使う喜びを感じるものへと価値を引き上げることができたと考えています。5万円以上の価格帯であっても価値を見出してくれるお客様が多数存在することが分かってきました。上質な体験を求める需要の期待に応えてきたい」と中村事業部長は語る。
なお、従来の3枚刃シリーズも「ラムダッシュ パームインLITE」として、ES-P330Uは継続販売する。
ラムダッシュの事業領域を「化粧品・スキンケア」に拡大
今回、ラムダッシュのシリーズを、電気シェーバーだけでなく、6月に発売したボディトリマーと、年内にデザインを一新して発売する予定のヘアーカッターに拡大することも発表した。
また、新たに男性向け化粧品・スキンケアの商品やサービスを、2~3年以内をめどに投入することも発表。ラムダッシュは、製品開発で培った研究を反映させて事業領域を広げていく。ビューティ・パーソナルケア事業部では、ナノケアなど女性向け美容家電も扱っており、こちらでの化粧品・スキンケアの展開も「十分にあり得る」とする。
こうした非家電領域も含め、30年度のビューティ・パーソナルケア事業部のグローバルでの販売金額を、25年度比で1.5倍に引き上げるという大きな目標も発表された。
これまで「拡大する」と言って、思うように拡大してこなかった男性向け美容家電市場だが、パームインの成功体験で節目が変わったようだ。ラムダッシュ パームイン PRO6枚刃が「美容・健康事業」の成長ドライバーとして、シリーズと事業領域の拡大をけん引していく勢いだ。(BCN・細田 立圭志)







