新型栄養失調を招くNG習慣

栄養の偏りは、特別に極端な食生活だけで起こるものではありません。忙しい日に選びがちなメニューや、健康のためにしているつもりの食事制限が、知らないうちに摂取できる栄養素の種類を減らしていることもあります。

まずは次の習慣が続いていないか振り返ってみましょう。

1.炭水化物中心の食事

うどんやパスタ、ラーメンなどの麺類や丼ものなどは手軽ですが、それだけで食事を済ませると炭水化物以外の栄養素が不足しやすくなります。炭水化物は脳やからだを動かす大切なエネルギー源であり、抜く必要はありません。

しかし、麺だけ、丼ものだけという食事が続けば、肉や魚、大豆製品などに多いたんぱく質、野菜や海藻などから得られるビタミン・ミネラルが不足しやすくなります。

2.過度な食事制限

過度な食事制限も新型栄養失調を招くNG習慣のひとつです。糖質や脂質を極端に避ける、特定の食品だけを食べる、夕食を毎日抜くといった方法は、摂取できる栄養素の量や種類が減ります。

野菜中心の食事も、一見ヘルシーに見えて肉や魚、卵、乳製品などが少なければ、たんぱく質や鉄、カルシウムなど動物性の食材によく含まれる栄養素が不足しやすくなります。

また、食べないダイエットでは筋肉量が減り、基礎代謝の低下を招く要因にもなりかねません。

健康的に痩せるには、食事と運動を組み合わせることが大切です。体重だけを見るのではなく、からだ全体の調子にも目を向けましょう。

日常生活でできる!新型栄養失調を防ぐセルフケア

新型栄養失調を防ぐには日々の食事の内容を見直すことが欠かせません。日常生活のなかで無理なくできるセルフケアを紹介します。

1.毎日3食摂る

毎日朝・昼・夕の3食を欠かさず食べることを意識しましょう。食事を抜くと、1日のなかで食品や栄養素を摂る機会そのものが減ります。

朝、食欲がわかない人は、いきなりしっかりとした食事を用意しなくても構いません。バナナとヨーグルト、チーズをのせたトースト、卵入りのスープなど、食べやすい組み合わせから始めましょう。

仕事などで食事のタイミングが不規則で3食摂ることが難しい場合は、間食を活用する方法もあります。

長時間何も食べず、空腹の反動で一度に食べるという生活が続いていると血糖値の乱高下も招きやすくなるため、ナッツやチーズなどを間食で摂り、こまめにエネルギーを補給しましょう。

2.普段の食事におかずを1品プラスする

献立を一から作り直すより、いつもの食事に「おかずを1品足す」ことを意識してみましょう。

おにぎりにはゆで卵や豆腐入りの味噌汁を合わせる、うどんにはわかめや卵、冷ややっこを添えると、無理なく栄養素の種類を増やせます。調理する余裕がない日は、スーパーやコンビニの焼き魚や納豆、サラダ、ひじき煮などを活用してもよいでしょう。

同じ惣菜ばかりではなく、肉の日、魚の日、大豆製品の日と日替わりにしたり普段摂らないような食材を使った惣菜を選んだりすることを意識すると、食材の偏りを減らしやすくなります。

ただし、味の濃い惣菜が続いていると塩分の摂りすぎにつながりやすくなります。味の濃い惣菜が重ならないようにも注意しましょう。

3.1品に使う食材の種類を増やす

品数を増やすのが負担なら、1品のなかに使う食材を増やす方法がおすすめです。サラダにゆで卵やツナ、海藻を加えたり、野菜炒めに豚肉や厚揚げ、きのこを入れたりすると、ひと皿で複数の食材を摂れます。

毎回多くの食材をそろえる必要はなく、冷凍野菜や缶詰、乾物を活用するのもおすすめです。同じ色の食材に偏らないよう、緑、赤、黄、白、黒など見た目の色を増やすことも、食品の種類を広げる簡単な目安になります。

4.煮汁ごと食べられる汁物を摂る

味噌汁やスープ、カレー、クリームシチューなど、煮汁ごと食べられる料理を活用するのも効果的です。ビタミンB群などの水溶性の栄養素はゆでると一部が煮汁へ移るため、汁も一緒に摂れる料理は栄養を無駄にしにくく、効率的に摂取できます。

汁物に豚肉や鶏肉、魚、豆腐、卵などのたんぱく源と、野菜やきのこなどを組み合わせると、忙しいときや食欲がわかない日でも食べやすいでしょう。

ただし、ビタミンCなど、加熱で減りやすい栄養素もあるため、汁物だけで完結させず、生野菜や果物も適度に組み合わせましょう。