中央がビックカメラの秋保徹社長、左が高際みゆき豊島区長、右が清野正 豊島区教育委員会教育長

ビックカメラは9月8日、豊島区役所で高際みゆき区長から感謝状を贈呈された。感謝状は、ビックカメラが支援する、D.LEAGUEに参画中のプロダンスチーム「CHANGE RAPTURES」との共同企画で、豊島区内の公立小学校と中学校に通う全児童・生徒にオリジナルキャップ1万2125個を寄付した活動を評価したもの。ビックカメラの本拠地である豊島区・池袋と、豊島区のホームタウンチームであるCHANGE RAPTURESによる、地域の子どもたちへの支援事業となる。

「全員に同じキャップを配る」ことを評価

ビックカメラと豊島区は2022年から「豊かなまちづくりのためのパートナーシップ協定」を結んでいる。今回は、この活動の一環によるもの。ほかにも、25年6月には「デジタルデバイド協定」を結び、区内のデジタルデバイドを解消するため、スマートフォンやPCの教室や相談会を開催している。

今回の活動は、プロのダンサーがダンスの体験会を通じて、子どもたちに夢や希望を与えるのが狙い。地域貢献と次世代育成を目的とした連携は、家庭環境に左右されない体験の提供を目指している。

高際みゆき区長は「ビックカメラさんは地元を代表する企業として、さまざまな面で連携させていただいてますが、今回、いよいよCHANGE RAPTURESを挟んで連携できたことがすごくうれしいです。また、家庭環境による体験格差が課題となる中、特定の家庭に限定せず『全員に同じキャップを配る』ということがとても素晴らしいです。全生徒に届くなんて、教科書以外なかなかないことです」とビックカメラの活動を評価した。

また、CHANGE RAPTURESについては「子どもたちに一生忘れられない経験や夢・希望を与えていることに深く感謝しています」と語った。

ビックカメラの秋保徹代表取締役社長は、今回の取り組みのきっかけについて次のように語った。

「われわれは創業時から『子どもを大切にし、利益還元しよう』という企業文化があります。昔、ドラゴンクエストが発売されたときに、子どもたちに還元しようと利益度外視で販売したこともありました。今も豊島区の子どもたちに何かできることはないかと考えたとき、ダンス人口が多く、スポーツの中でも2番目ということで、また学校で必修化されたこともあり、CHANGE RAPTURESを応援していることも重なりました。以前、別の企画でキャップを配ったことを思い出し、担当者に『キャップを配ってみたらどうか』と軽い思い付きで言ったことが、まさか1万2000個超になるとは…」と語り、区長応接室が笑いに包まれた。

学校の教育現場での指導者不足の一助になったり、豊島区の子どもたちがダンスを通じて活発に元気に過ごし、街の活性化につながったりすることを期待していることが語られた。

PERFの代表取締役で、CHANGE RAPTURESの代表でもある柳裕貴氏は「体験会には区内小学校の約90%が参加するなど、関心の高さが伺えます」と、体験会が多くの児童・生徒に受け入れられたことを伝えた。

また、キャップを選んだ理由について「高価な道具を用意しなくても、スピーカーと音楽があればその場で誰でも始められるのがダンスです。そのストリートダンスのカルチャーを象徴するアイテムである『キャップ』を選択しました」と語った。さらに、ダンスのときだけでなく、日常でも暑さ対策や熱中症対策で使える有効性についても触れた。

オリジナルキャップは、9月28日に区内の小学校で記念式典を行った後、すべての公立の小中学校に届けられる予定だ。(BCN・細田 立圭志)