農業とは無縁のキャリアを歩んできた移住者5人が、北海道赤井川村の耕作放棄地を農薬や化学肥料に頼らない栽培で再生。『1000年続く農業』の理念に導かれ、とうもろこし『おおもの』の初収穫を迎えました。

なぜ、この土地なのか
北海道赤井川村は太古の巨大噴火によって形成されたカルデラ地形です。四方を山に囲まれた盆地には火山性のミネラル豊富な土壌が広がり、盛夏でも朝晩は大きく冷え込む寒暖差が、とうもろこしの糖度を押し上げます。この一帯には縄文時代から人が暮らしてきた歴史も残り、赤井川村は「日本で最も美しい村」連合にも加盟しています。メンバーの一人は「歴史を知るほど、この土地に魅力を感じる」と話しています。

札幌から60分、新千歳空港から90分と首都圏や道内主要都市からのアクセスにも恵まれた北海道赤井川村。
この寒暖差は人にも及び、夏でも長袖がなければ夜を越せないほどの冷え込みとして、暮らす人々自身が肌で感じています。代表の枝元はもともと半導体・ITエンジニア。コロナ禍のリモートワークで生まれた時間に、知人が主催する農業の勉強会へ参加し、品川区の区民農園で週末農業を始めたのが農業との出会いでした。育てた大根を仲間に手渡したときの直接的な喜びが、顔の見える関係で作物を届けたいという思いにつながっています。この経験を経て2024年には茨城県で本格的に農業を学び、実践を重ねました。赤井川への移住を決めるまで、枝元はこの畑を3度訪れ、季節ごとの表情を確かめました。

夏の夕暮れ、北海道・赤井川村の広大な畑。羊蹄山を望む絶景の中、今季は天候に恵まれ、甘みの強い上質なとうもろこしが順調に生育しています。
外の資源に頼らない。1000年続く農業という理念
農薬・化学肥料は一切使用いたしません。技術指導にあたるのは、西オーストラリア州政府の要請で300ha(東京ドーム約64個分)の大規模農場でオーガニック栽培を実現し、中国やタイなど海外でも農業指導にあたってきた農業指導者です。北海道内でも江別市などでの農業経験があり、赤井川村には約6年前にも一年間、別の農家の指導のため滞在した縁があります。掲げているのは「外の資源に頼らず、循環のなかで完結する持続可能な農業」というビジョン。堆肥は伊達市登録「水産系堆肥」を使用しております。ホタテ付着物・畜糞・木質系チップを原料とした自然由来の資材です。「化学肥料や農薬に頼っていては、輸入が止まった時に農業を続けられなくなる。何百年も続けられる農業をつくりたい。先の読めない時代だからこそ、外部の資材に頼らない仕組みを持つ意味がある」といいます。このビジョンに共感し、リスペクトを寄せる5人が掲げるミッションは、日本の食のあり方という大きな課題に、暮らしそのもので向き合うことです。

堆肥は伊達市登録「水産系堆肥」を使用。ホタテ付着物・畜糞・木質系チップを原料とした自然由来の資材。
品種と収穫へのこだわり
品種は大粒・高糖度のスイートコーン「おおもの」です。糖度がもっとも高まる夜明け前を逃さないよう、収穫量が多い日は夜が明ける前から、ヘッドライトと畑にあらかじめ立てた目印を頼りに、暗い中で収穫を始めます。栽培期間中は農薬・化学肥料を一切使用しないため、鹿による幼葉の食害への対応や手作業での除草など、人の手による作業も欠かせません。電気柵の導入も検討していますが、当面はメンバーが交代で見回りを続けています。収穫したとうもろこしはただちに急冷し、鮮度を保ったまま出荷しています。

鳥獣害対策や手作業での除草など手間を惜しまず、メンバー全員が一丸となって情熱を注ぐ。
横浜のビルから、直売という選択
収穫したとうもろこしは、流通業者を通さず、横浜市内のオフィスビルでの特設ブースやオンラインショップ、赤井川の農園での直売などで直接販売します。朝採れの鮮度をそのまま都市部・地元双方の消費者に届けるのが狙いです。現地の倉庫脇にはテラス席とバーベキューグリルを備えるなど、訪れた人がその場で味わえる活動にも力を入れています。観光・農村交流の専門機関のアドバイスも受けながら、収穫体験やトラクターへの試乗など、農園を身近に感じてもらう活動にもこだわっています。「体験してもらうだけでなく、帰った後に誰かに話したくなるような体験をつくれるかどうかに、体験の差があると考えています。お気に入りのものが一つ増えることは、暮らしを豊かにするものです。そんな思いから、知ってもらうほど好きになってもらえる出会いを大切にしています。」

横浜で開催された販売会の様子。用意した朝採れとうもろこしは、開始わずか30分で完売となる大盛況を見せた。
「赤井川コーン」というブランドに込めた思い
「赤井川コーン」という名前には、産地の個性をそのままブランドにしたいという思いを込めました。北海道の農産物は「北海道」というブランド力の強さに比べ、市町村単位での結びつきはまだ限られています。夕張メロンや十勝のじゃがいものように、地名と作物が一つのブランドとして全国に浸透する例を目指しています。移住者である自分たちがこの土地に定着し成功事例をつくることは、地域そのものの付加価値向上につながり、農業に関心を持つ人たちの受け皿にもなります。こうした動きが広がることで、次の移住・新規就農者を呼び込む地域創生の流れをつくっていきたいと考えています。都内のホテルや飲食店にサンプルを発送したところ、「とても甘く、やさしい味で最高」といった声が届いています。指導者は「横浜で始めれば、黙っていても全国に広がっていく」と、この先の展開に手応えを感じています。

手作業収穫と急冷で圧倒的な鮮度を誇る「赤井川コーン」と、地域創生を目指しブランド化に挑む代表の枝元。
20haへの拡大構想
令和8年度は約5ha・6万株からのスタートですが、最終目標は約20ha(東京ドーム約4個分)の農地再生です。来年は仲間を10名規模に増やし、栽培面積の拡大を目指します。9月19日(土)~23日(水・祝)には、赤井川の農園で直売会ととうもろこし狩りを実施予定です。将来的には水田の再生にも取り組み、収穫後の籾殻などを堆肥に還元する循環も構想中です。メンバーの多くは、収穫を終える秋以降、本州の仕事や生活拠点にいったん戻り、来シーズンに向けて力を蓄えます。暑い本州の夏に涼しい北海道で汗を流すこの働き方を、新しい季節移住型の農業スタイルと捉えています。

直売会や収穫体験を通じて地域のファンを増やす「赤井川コーン」の農園で、笑顔広がる子どもたち。
暮らしの中の農業
収穫期の合間には、倉庫脇のテラスでのバーベキューやカラオケで交流を深めながら、5人で日々の栽培に向き合っています。移住前からベランダや庭先で親しんできた「バッグ栽培」を赤井川でも続け、ナスやオクラ、大葉などの夏野菜を育てています。穴あきの専用袋に土を入れるだけの手軽さがあり、穴から余分な水は抜けて空気は通ることで根が健やかに育つ、農業を身近にする道具です。この栽培方法を広める活動にも、今後力を入れていきたいと考えています。耕作放棄地の解消と新規就農の定着を、赤井川村から実証してまいります。

手軽に根を健やかに育てる「バッグ栽培」で夏野菜を試作し、農業をより身近にし新規就農者の定着を目指す赤井川村での取り組み。
赤井川コーンについて
【赤井川コーン概要】
農園所在地:〒046-0511 北海道余市郡赤井川村日ノ出242-1
代表:枝元正寛
事業内容:農産物の栽培、販売、収穫体験
設立:2026年6月
【直売】農園直売(現金のみ)/赤井川村道の駅/赤井川カルデラ温泉
【公式ECサイト】https://akaigawacorn.base.ec
【公式Instagram】https://www.instagram.com/akaigawacorn
【クラウドファンディング】https://claude.ai/code/artifact/4ad31b1d-eec0-4435-a929-9ad188f9e729
【とうもろこし体験】https://www.jalan.net/kankou/spt_guide000000231590/

赤井川コーンのロゴ。
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
関連記事





























