『メイム』のストーリー
「We Need a Little Christmas」はブロードウェイの劇場生まれなわけですが、1974年には同舞台をもとに映画版『メイム』が制作され、私たちもDVDの映像を通して、そのストーリーや楽曲を楽しむことができます。
物語の主人公はパーティー好きで自由な生活を謳歌する、風変わりな貴婦人のメイム。
彼女はある日突然、親を亡くした甥っ子のパトリックを引き取り、一緒に生活することになります。
風変わりな貴婦人の、少し早いクリスマス
甥にも自由な生活のすばらしさを教育するメイムでしたが、「We Need a Little Christmas」が歌われるのは、物語の中盤。
1930年頃の大恐慌の影響で、株で生活していた彼女は財産を失ってしまいます。
生活のため、脇役の女優やデパートの売り子など様々な仕事に取り組む彼女ですが、ことごとく失敗。家の財産は差し押さえられ、人脈も仕事もない事態に陥ってしまいました。
そんな時、メイムに寄り添ってくれたのは、たとえタダ働きでも一緒にいたいと励ましてくれた2人の使用人と、甥パトリック。
いつまでも落ち込んでいられないと気持ちを切り替え、メイムはある行動に出ます。
まだ世間は11月末の感謝祭シーズンだというのに、4人でクリスマスツリーの飾り付けを始めたのです。
「ヒイラギを飾ろう、また気持ちが落ち込む前に」
「靴下をプレゼントでいっぱいに。気は少し早くても、今この瞬間を祝いましょう」
「いつまでも幸せであるように、ささやかなクリスマスが必要よ」
「We Need a Little Christmas」の歌詞とメロディーが、物語を明るい方向に導いていったのでした。