6位『インクレディブル・ファミリー』(8月1日公開)
上位6位から2位まで、すべて家族がテーマの映画なのは、私が小3・小1の子育て中の父親だからかもしれません。
基本的には、スーパーヒーローたちが、特殊能力を使って大活躍をする話ですが、前作よりもヒーロー数も、スーパーパワーの種類も、大幅にパワーアップしていて、とても楽しめます。
テーマは、タイトルにもあるとおり「家族」。
家族だからこそのすれ違いや軋轢、今どきらしくワンオペ育児の困難が描かれますが、それらを乗り越えたとき、信じられないほどに凄い(インクレディブルな)家族の姿が見られます。
なお、Mr. インクレディブルの吹き替えを担当する・三浦友和さんも、「見どころはジャック・ジャック」と断言していましたが、
17種類ものスーパーパワーを持つという、ジャック・ジャック(末っ子の赤ちゃん)の可愛さ、とくにアライグマとの対決シーンは、必見です。
5位『プーと大人になった僕』(9月14日公開)
ウォルト・ディズニーの系譜に連なる、ディズニーの王道と言えるテーマの映画です。
私たち親は、大人なりの大変さを背負って、日々精一杯に生きているわけですが、だからこそ見えにくくなるものがあります。
たとえば、自分も子どもだったはずなのに、驚くほど子どもの気持ちがわからなかったり、気持ちを汲もうともしなかったり。
悪気はまったくないんですけどね。
『メリー・ポピンズ』の「A Man Has Dreams」で語られる、
「子ども時代はあっという間に過ぎ、幼い2人はたちまち大人になって、親元を飛び去っていく。そうなってからでは愛を与えられない。」
の変奏曲と言える内容です。
プーはもちろん、イーヨーやピグレット、ティガーたちの(私たちがよく知る)キャラも立っており、アニメーションとは違う、ぬいぐるみならではの可愛らしさも必見。
人によってはもっと評価するかもしれませんが、このテーマだと『メリー・ポピンズ』を越えられないと私は感じるのと、個人的に特別にプー好きなわけではなかったため、この順位となりました。
4位『くるみ割り人形と秘密の王国』(11月30日公開)
私は大満足ですが、物足りないと感じる人もいるのも理解できる映画です。
その中で、なぜ私が、ベスト3に次ぐ評価をしたかというと、まさにいま私が、自分の子供たちに注いでいる「思い」が凝縮された、珠玉のメッセージを含んでいるからです。
実は、試写を含めて3回観に行っています。
1回目(試写)よりも、子どもたちと観に行った2回目のほうが良かったし、妻と二人きりで観に行った3回目はもっと良く感じました。
親は誰しも、親バカだとは自覚しつつも、「我が子が一番」だと思っています。
日々、子供の持つ個性を信じ、成長を見守り、未熟な親ながら精一杯、心血を注いで育ててきている。
だから、クララへの母からのメッセージには、グッと来るどころでは済まないものがあります。
実際、いつ私たち親は、交通事故や災害で死ぬとも知れないわけですが、取り残される子供のことを思うと、どうにもできないとはわかっていても、胸がずしんと重くなります。
私は、いざというときのために、自分の子供たちに「もし父さん母さんがいなくなったら、『くるみ割り人形と秘密の王国』を見返してみなさい」と遺言することにしました。