「スター・ウォーズ」シリーズを超える、世界興行収入No.1シリーズ、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の最新作『アントマン&ワスプ』(2018年8月31日公開)。
2019年4月26日公開『アベンジャーズ/エンドゲーム』へ向けて、重要な補完の役割を担うと見られる、必見の一作です。
試写会を鑑賞した「ウレぴあ総研 ディズニー特集」ディレクターの評価・感想は? 必見の5つの理由を、ネタバレなしで徹底紹介します。
1. 徹頭徹尾おもしろい!!
2018年4月27日に公開され、世界的大ヒットとなった『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』。
もしかしたら、これをきっかけに、MCUに興味を持った方も、いらっしゃるかもしれません。
MCUは、キャプテン・アメリカやアイアンマンをはじめとする地球のヒーローはもちろん、宇宙を守るガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、アスガルドを守る雷神ソー、神秘の世界を守る魔術師ドクター・ストレンジなど、多種多様な各世界を舞台に、物語が展開します。
作風も映画によって驚くほど異なり、アントマンシリーズは、コミカルで、常に笑いが溢れ、とてもハートウォーミングな物語。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のようなシリアスな物語とは、質がまったく異なるのです。
最高のバディ・ アクション・ムービー
『アントマン&ワスプ』は、ひとことで言えば、ユーモアあふれる、最高のバディ・ アクション・ムービー。
スコット・ラング(アントマン)は、ヒーローというには、あまりに頼りなさ過ぎ。
逆にホープ・ヴァン・ダイン(ワスプ)は、頭脳明晰で身体能力に優れ、女性ながらヒーローらしいヒーロー。
アントマンとワスプが、どのようにコンビを成立させ、敵に挑むのか。
また、前作『アントマン』で一瞬交わった二人の関係性は、どうなっていくのか、興味は尽きません。
脇を固めるキャラクターも非常に魅力的
アントマンのテクノロジーの生みの親、ハンク・ピム博士(ホープの父)は、天才ですが、傲慢でプライドが高いキャラクター。
これだけであれば、ともすると「嫌なやつ」になりがちですが、ときにはまるで子どものような振る舞いを見せるせいで、どこか憎めません。
また、ルイスは、前作『アントマン』で、スコット・ラングの窃盗団の一員で親友でしたが、今回はなんと警備会社を立ち上げたようで、社長に。
アントマンのようなスーツに憧れてねだってみたり、自白剤のような怪しい薬? を喜色満面で受け入れたり、かと思えば要所でいいところに気がついて活躍するなど、個性的なキャラクターからも目が離せません。
2. アントマンの娘キャシー(10歳)が神がかって可愛い
『アントマン&ワスプ』のテーマは、家族。
物語の大筋は、量子世界に消えてしまった、ホープ・ヴァン・ダイン(ワスプ)の母、ジャネット・ヴァン・ダイン(初代ワスプ)を探し出して救う、というミッションへの挑戦です。
また、個人的に『アントマン&ワスプ』最大の魅力の一つと断言したいのが、スコット・ラング(アントマン)の10歳の娘、キャシー。
スコット・ラングは、可愛い娘に、惨めな思いや、寂しい思いをさせないように、アントマンとしての活動を、意志を持って自粛しています。
が、キャシーは、けっして守られるか弱い存在ではなく、本質を射貫く聡明さを見せ、父を助けます。
その姿は、キャシー役を務める、アビー・ライダー・フォートソンの、ほとんど神がかった可愛さと相まって、10歳にしてすでに、次世代ヒーローの風格すら滲ませているように感じられるほど。
実は私にも、歳の近い娘がいるのですが……父として、スコット・ラング(アントマン)に妙に共感してしまいます。