(左から)三浦貴大、栗山千明、桐谷健太、篠原哲雄監督

 映画『種まく旅人 くにうみの郷』の初日舞台あいさつが30日、東京都内で行われ、出演者の栗山千明、桐谷健太、三浦貴大、篠原哲雄監督が登壇した。

 本作は、淡路島を舞台に、人と自然の再生の物語を描く。第一次産業の現状を調べるため淡路島にやって来た官僚を演じた栗山は、「ノリの収穫の風景は、本当に素直にウワーッて思った。こうやってノリって出来ていくんだって初めて知って…」と撮影を振り返り、観客に向けて「この映画が、皆さんが普段何げなく食べている物に対する“思い”が芽生えるきっかけになってくれたら」と呼び掛けた。

 一方、タマネギ農家の長男を演じた桐谷は、撮影の思い出を問われると「畑チームの役者さん5、6人で、毎日一緒にホテルの温泉に入った。だから合コンのシーンとかも、ほぼエチュード(即興)のような感じでやらせてもらった。普段、その人の裸のいろいろなところを見ているから、芝居も壁なくできるというのが自分でも心地良いし、ぜいたくやなって思った」と笑顔で振り返った。

 また、ノリの養殖に従事する弟役を演じた三浦は「まったく味付けしてないノリでも(酒の)つまみになるぐらいおいしかった」とその味を絶賛。そんな三浦と共に「タマネギもめちゃめちゃうまかった!」と淡路島の“食の話題”について熱弁した桐谷は、「食べ物の話ばかり…」という司会者の突っ込みに、「食がテーマ(の映画)なので、(こういう話をしないと)説得力がなくなるでしょ」と返して、笑いを誘った。