マーケットエンタープライズの横浜リユースセンター ReRe推進室 川人浩史チーフ

【南雲記者が行く、なぐもんGO・8】 BCN記者の南雲亮平が日々の取材活動で気になる製品やサービスを実際に使ったり、現場に行って体験した感想をお伝えしたりする連載「なぐもんGO」。今回は、さまざまな商品が借りられる宅配レンタルサービス「ReReレンタル」を手掛けるマーケットエンタープライズの担当者に会いに行った。レンタル家電で人気なのは、カメラだという。

「ReReレンタル」は、家電や楽器、旅行用グッズ、ゴルフ用品など、国内最大級をうたうほど幅広いジャンルの商品を扱うレンタルサービスだ。ユーザーは、一時的に使いたいと思ったものや、試してみたいものなどを手軽に借りられる。インターネットで申し込むと、宅配で商品が届けられる。往復の送料は無料だ。

カメラの需要はレンタルで

同社の横浜リユースセンター ReRe推進室 川人浩史チーフは、「家電ジャンルのなかでも、カメラの人気が特に高く、レンタル全体の半分近くを占める」と説明する。「運動会や学芸会など、子どものイベントにあわせてレンタルされる方と、高級なカメラを試してみたいという方で、用途は大きく二つに分かれる」という。

高級なカメラといっても、コンパクトデジタルカメラから一眼レフカメラ、業務用のビデオカメラまで幅広い。なかでも一眼レフカメラの人気は高く、カメラ市場の伸び悩みがささやかれる現在であっても、カメラの需要があることを示している。

廃版品やニッチな製品まで

同社はリユース事業も手掛けているので、もう新品市場に出回っていない、廃番になった商品も扱っていることが特徴としてあげられる。例えば「廃番になったデジタル双眼鏡を借りた方がいた」(川人チーフ)といったケースなどだ。

リユース事業とレンタル事業を並行して手掛ける利点は他にもある。まず、中古の製品を使えるようにリファビッシュ(新品状態に整備)するノウハウを多く蓄積していること。そして、ニッチな製品の取り扱いがあることだ。先述の廃番品以外にも、例として、イベントにあわせてDJ機器を借りるユーザーがいたという。

川人チーフは、「必要な時に必要なものを用意するという賢い消費として、購入する・しないの選択肢にレンタルが並ぶような世の中にしていきたい」と展望する。レンタルで気に入った製品を、実際に購入するユーザーもいるので、高額な製品や購入後のイメージがわきにくい製品は、レンタルとの連携が販促に繋がる可能性もありそうだ。(BCN・南雲亮平)