来日会見を行ったヒュー・ジャックマン

 映画『フロントランナー』に主演したヒュー・ジャックマンが21日、東京都内で来日会見を行った。

 ジャックマンの来日は、昨年1月の『グレイテスト・ショーマン』のキャンペーン以来1年ぶり。おととしの『LOGAN/ローガン』と合わせて3作連続の来日となり、冒頭のあいさつや、質問を受けるたびに「アリガトウゴザイマス」と日本語で返すなど、親日家ぶりをアピールした。

 本作では、1988年の米大統領選で、民主党の最有力候補と言われながら、不倫スキャンダルが報じられ、選挙戦からの撤退を余儀なくされたゲイリー・ハート元上院議員を演じた。

 ジャックマンは「ジェイソン・ライトマン監督と仕事をする機会を待っていたし、今までとは全く違う役柄で、謎めいていて知性のある人物にチャレンジしてみたかった」と出演理由を明かした。

 「存命の実在の人物を演じたのは初めて」というジャックマンは「彼にとってはつらい時期で、それを僕が語るわけだから責任を感じ、すごくリサーチをした」と説明した。

 その上で「当時の彼は理想主義者で、若い人に愛されていた。もし彼がリーダーになっていたら、より良い世界が築けていたかもしれない」とその人物像を評した。

 さらに、大学時代はジャーナリズムを専攻していたというジャックマンは「記者会見で大統領候補に『不倫をしていますか?』という質問が出るという、あり得ないことが起こった時代。あの出来事が、政治家とジャーナリストの関係を変える岐路になった」と分析。

 そして「僕もジャーナリストを目指すことも考えたが難しかった。今はSNSで全ての人が書ける時代。質のいいものを書くのがどれだけ大変かは分かっているから、皆さんには尊敬の念を抱いています」と笑顔で話した。

 映画は2月1日からTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー。