−−あのー、プロデューサーの黒澤さんですか?

「はい、そうです。」

−−ウレぴあ総研というサイトで取材に来た、鈴木と申します。一度お会いしたかったんです!ここでお会いできるとは…来てよかった!

「ああ、妄想さん!UMUアワードやアイドル横丁杯の記事、読みましたよー。いろいろなところで取り上げてくださいましたよね!わざわざ見に来てくださってありがとうございます。今日はマイクの調子が悪くて残念でしたが…」

−−あの悪条件で、よくやりとげましたよ!それにしても横丁杯はすごかったですね。あれだけのお客さんを前にしたら、ガチガチになりそうですが、すばらしいステージングだったと思います。まさしくいろんな方に、 「とちおとめ25」は「見つかった」っていう感じでした。

「ありがとうございます!彼女達の中にミュージカル出身者がけっこうおりまして、舞台慣れはしてるんですよ。ただライブハウスでのライブは初めてで、かなりお客さんも多かったので心配していたんですが、やりきってくれました。僕も思わずPAブースでガッツポーズしちゃいました(笑)」

−−最近、アイドルシーンでも黒澤さんのお名前をお見かけすることが多いように思います。かなり精力的に動かれているようですが…。

「今はアイドルシーンのさらなる充実に向けて力を注いでいる面があります。最近、地方のグループとしては、 「とちおとめ25」も手がけ始めましたが、ちょうど今、自分自身が総合プロデュースする新規アイドルグループのオーディションも始まりました。手がけるプロデュース案件は今後も楽曲プロデュースを含め増えてゆくと思います。あとは、関わっているプロジェクトのアイドルのボイトレやパフォーマーとしての心構えを教育もしていたり。自分が持っているノウハウを共有して、みんなでこのシーンを盛り上げていきたいんです」

−−なるほど。現在はプロデュース業がメイン、という形なんでしょうか。

「昨年は、映画「地球防衛ガールズP9」(片山陽加(AKB48)、野呂佳代(SDN48)、伊倉愛美(元ももいろクローバー)出演)の音楽プロデュースを手がけました。他にもアイドル関係やアニメ関係、アーティスト関係の作詞作曲編曲のお仕事や、歌モノ以外ではCM音楽や劇伴等、プロジェクトの要望を形にするスタイルの制作もしています。プロデュース業は、自分でイメージしているものを形にしたい、ダイレクトに伝えたいという時、自由に発信できます。自分自身で手掛けることで、伝えたいことを表現できるという点は大きいですね。以前の地方のアイドルは、プロジェクト側に楽曲制作のノウハウがなくて外に発注をかけたりする場合が多かったんです。そういう曲って、発注先に制作ディレクター的な立場の方が不在で進行してしまうと、細部まで神経が行きとどいていなかったりする事もあって。あっちの音とこっちの音がぶつかってるよ、とか、歌詞も一字一句ちゃんと詰めないといけないのに、惜しいな、とか。詰めればもっともっと素晴らしい楽曲になるのに、その為のノウハウがないと、そのままのバージョンや演らなければいけなかった。でも、自分自身ですべて見ることが出来れば、楽曲もパフォーマンスもトータルでコントロールできる。もちろん主役はステージに立つアイドルで、付随する全ての面のクオリティー管理に関しては、例え限られた条件であっても我々が最大限やれることをやるという姿勢が、このシーンをさらに継続的に盛り上げてゆく為に必要だと考えています」

−−興味深いお話です!現在各地で人気を集めるアイドルたちは、Negiccoの音楽を手掛けるconnieさん、LinQを手掛けるeichiさんとSHiNTAさんのように、地方在住のクリエイターが自分のイメージを形にしやすいという側面があるんですね。

「LinQさんのワンマンも拝見しましたが、本当に素晴らしかった!力のあるクリエイターさんが音楽プロデュースを手掛けていらっしゃる点は、とても大きいのではないかと思います。今は音作りの技術が発達して、かなり自分でやれるクリエイターさんも増えてきましたしね。今のとちおとめ25の曲は既存曲も、すべて自分がリアレンジしています。横丁杯ではリアレンジしたもので勝負しました。しっかりとした音で届くように、自分で手をかけています」

−−かなり黒澤さんの技が光っているわけですね!ちなみに、黒澤さんの栃木とのご縁は?

「栃木出身というわけではないんですが、以前に友人がこちらに住んでいたこともあって、何度も遊びに来ていたんです。なんとなく栃木の空気感が肌に合うなあと感じていました。そこで、こういうお話をいただいて、栃木のグループと関わっているっていうのは、すごくご縁を感じますね。日光はパワースポットとしても有名ですが、本当に力が湧いてきますし、自分にとって栃木はとても特別な場所です」

−−おおー、いい話ですねぇ…。ではでは、これからもさらなるご活躍、期待しています!お会いできて光栄です!

「ありがとうございます!また見に来てください!」