おおまかなデザインが完成すると、次はいよいよプログラミングに挑戦します。作ったマシーンを動かすためには、チームで分担作業の開始です。
まずは右の人がタブレットを持ち、左の人はタブレットを覗きこみ、その後交代して作業をすすめます。
クーブコア(コンピュータ)と呼ばれる部分に、パーツを繋いでいきます。タブレットのメニューを押すと、接続設定が表示されます。
電子パーツの名前が書いてある参考書を見ながら、“どれを、どこにつないでください”という画面を確認して、クーブコアに指示された穴にケーブルを挿していきます。
アプリの操作は、見た目以上に簡単です。左側からプログラミングブロックを持っていて 右側に置くとプログラミングができる仕組みです。
最初は、わからなくて戸惑った表情を見せた子ども達でしたが、すぐにプログラミングや試行錯誤の要領を得て、どんどん楽しそうな表情に変わっていきました。
ワークショップでは、みんなとても没頭し、組み立てやプログラミングの作業時間を何度か延長してついに完成!最後は中央のスペースに移動し、みんなの前で完成したロボットのプレゼンテーションを行います。
家事が終わったら知らせてくれるブザー、寝ながらマッサージができるマシン。子どもならではの豊かな発想で、KOOVが様々なロボットに変身しています。
最後はしみてる博士の「たくさん挑戦して、たくさん失敗して、経験する機会を大事にしてください」という言葉でワークショップは締めくくられました。
目標はプログラミングだけじゃない!?【インタビュー】
今回は、株式会社ソニー・グローバルエデュケーションのエデュケーション エヴァンジェリストである清水輝大さんと、同社・マーケティングスペシャリストの東郷愛美さんにお話をお伺いしました。
清水さんは、ワークショップではしみてる博士として、コミカルな語り口でプログラミング学習の楽しさを伝えていました。
東郷さんも、マナティ研究員としてワークショップに参加し、子ども達がわからないことがあれば、一緒に創作をしていました。
――2020年に必修となる予定のプログラミング学習ですが、こちらのワークショップはどういった位置づけで取り組んでいらっしゃいますか?
清水輝大さん(以下、清水):あくまで、プログラミング学習への入口として考えています。プログラミングをマスターすることではなくて、思考を体験しながら物事を解決していこうという姿勢です。
今回のワークショップでも、“忙しいマナティが寝たい”という問題をどう解決するかという部分が重要なんです。
論理的に問題を抽象化してカテゴライズしながら、どういう風に問題を乗り越えていこうかという訓練や体験をして貰うのが、このワークショップの目的です。