(左から)吉田要士、渡辺めぐみ、川崎麻世

 体調不良で療養中の女優・川島なお美が降板を発表した、劇団スイセイ・ミュージカル「クリスマス・キャロル」の代役発表会見が23日、東京都内で行われ、川島の代役を渡辺めぐみが務めることが発表された。

 代役の打診を受けた際に渡辺は、「とても悩みました。でも出ると決めた以上、自分のできることを精いっぱいやれたらと思っています」と凛とした表情であいさつした。

 イザベラ、イライザ、イボンヌの1人3役という難しさもあって、渡辺は「最初はこれが自分に務まるのかととても不安だった」と明かしながらも、1日で決断。

 「なお美さんは同じ事務所の先輩。私にとってはすてきなお姉さまのような存在なので、今回はバトンを受けたと思い、落とさないよう一生懸命やりたい」と決意は堅く、川島に対しても「今は治療に専念して、一日も早く笑顔とともに舞台に復帰していただきたい」と呼び掛けた。

 一方、川島とは「公私ともに仲がいい」という主演の川崎も「今回、『クリスマス-』で共演できることをとても楽しみにしていたので残念」と肩を落としながらも「僕たちの力でなお美ちゃんの分まで一生懸命頑張りたい」と意気込みのコメント。「なお美ちゃんの悔しさも十分に分かっている。とても心配しているけど、ゆっくり休んで元気な姿で戻ってきてほしい」と思いやった。

 会場には川島からの文書コメントも到着。代役の渡辺に対して「出演を引き受けるまで、相当な葛藤と不安を抱かれた中での決断だったとのこと、感謝いたします。十分なキャリアと、同年代で私のことも理解していただけるめぐみさんにやっていただけるのであれば安心です」と信頼を寄せ、「初演、再演と、2年間で私が演じ積み上げてきたこの3役の魂を全て彼女にお預けしたいと思います。必ずや今公演を大成功へと導いていただけると確信しております」とメッセージを送った。

 舞台は11月8日~12月27日、全国24都市で28公演を予定。