4: 自主性が身につく
他の競技とちがって、将棋には審判が存在しません。つまり、「セルフジャッジ」の競技です。ですが、子ども同士の将棋では、時に白熱しすぎてケンカになることも。
これを子どもたちだけでトラブルを解決する機会ととらえれば、子どもたちは自主性を発揮します。なかなかこういった機会は現代では減ってきていますから、親や大人は見守っていてあげたいものですね。
セルフジャッジとは、対局者にすべてがゆだねられるということ。信頼されることで、子どもたちは自主性、責任感を育んでいくのです。
5: 思いやりのある子どもになる
将棋は待ち時間の長い競技です。それに反して、現代は待つことが苦手な人が多いのではないでしょうか。子どもも例外ではありません。
子ども同士の将棋は早いと、3分で終わってしまうこともあるそうですが、肝心な勝負どころにさしかかると、さすがの子どもも考え込みます。
この時、いかに待ち時間を有意義に過ごせるかに勝ち負けがかかっているのだそうです。
高野さんは、なかなか待てない子に、「将棋はひとりではできないよね。相手がいなきゃ楽しめないってことを、いつも忘れないようにしようね」と諭すのだとか。
人はひとりでは生きられない、そのことを、将棋を通して学んだ子どもは、だんだんと待てる子に、つまり思いやりのある子どもに育ちます。
6: IQにも影響がある?
将棋を指すと偏差値が上がるというデータは残念ながらありませんが、有名進学校には必ずといっていいほど将棋部があるのは事実です。
頭を使って目の前の問題を解くのが将棋です。その経験と自信は、これからの人生のさまざまな場面で役立つことでしょう。偏差値よりも知恵、IQよりも考える力が、将棋が子どもに与える恩恵なのですね。
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さあ、我が子に将棋をさせようと思ったら、パパ、ママも一緒になって始めるのが一番の早道かもしれません。
将棋が上達するには数をこなすことがまず大事ですが、身近な大人が将棋を指せれば、それにこしたことはありません。
大人にとっても脳トレになるでしょうし、なにより成長していく子どもとの最高のコミュニケーションツールになるでしょう。特に、男の子は学年が上がってくるにつれ、何を考えているのかわからない、と悩むママもいると覆います。そんな時、言葉は交わさなくても、将棋盤を挟んで対局という対話をすれば、親子の距離はグッと縮まるに違いありません。
もちろんパパにもおすすめです。元から将棋が指せるパパもいるでしょうし、将棋でついにパパが負かされるというドラマティックな日がくるかもしれません。
子どもの成長を促す習い事はいろいろあると思いますが、もし将棋を候補に考えているご家庭があれば、ぜひ、『こどもをぐんぐん伸ばす 将棋思考』ご一読をおすすめします。