赤ちゃんが生まれてしばらくは、昼も夜もなくお世話に明け暮れる日々が続きますね。その後、だんだん生活リズムが整い、夜は寝てくれるようになる子もいれば、夜にテンションが上がってしまってパパやママを困らせる子も。
特に復職を控えているママだと、どうやって子どもに正しい睡眠習慣をつけさせたらいいか、悩むところではないでしょうか。
今回は、書籍「ワーママの毎日がラクになる! 子どもの「眠る力」の育て方」(清水悦子/鶴田名緒子 著 日本能率協会マネジメントセンター 刊)を参考に、子どもの「眠る力」のつけ方をご紹介します!
子どもにとって「睡眠」はなぜ大事なのか
子どもが十分な睡眠をとり、早寝早起きしてくれるのは、親にとってはとても助かります。ですが、よい睡眠のもたらす効果はそれだけにとどまりません。
近年、睡眠の価値が見直されてきています。子どもだけでなく、大人にとっても質の良い睡眠をとることが日中のパフォーマンスにも影響すると知られるようになってきました。
元プロ野球選手のイチロー氏や現役メジャーリーガーの大谷翔平選手など、一流のアスリートは睡眠時間を8時間以上とるそうです。
成長過程にある子どもにとっては、なおさら切実な問題です。では、子どもにとって正しい睡眠がなぜ大事なのでしょうか。
子どもにとって睡眠は、一日の疲れを取るだけでなく、成長や発達のサポートをする重要な役割があるのです。
生まれたばかりの赤ちゃんにはまだ「体内時計」が育っていません。赤ちゃんの睡眠が不安定だったり、寝つきが悪かったりするのは、この体内時計に関係があるのです。
朝は朝日を浴びて目覚め、夜暗くなったら休むモードに入るのを助ける体内時計ですが、現代人の生活は大人でも体内時計が狂っている人が増えています。そしてその影響を確実に子どもたちも受けているのです。
たとえば、眠りと深い関係があるメラトニンというホルモンがあります。本来であれば、夜はメラトニンの分泌が増える時間帯ですが、夜更かしの子どもはメラトニンの分泌量が減り、それが初潮の低年齢化につながることがあるというのです。
また、朝無理やり起こされてばかりいる子どもは、記憶を定着させる働きのあるレム睡眠不足になる可能性があるため、午前中は学校でもぼんやり過ごしてしまい、学んだことも頭に入ってきません。
きちんと睡眠をとることが、学習にとっても良い効果をもたらします。
「寝る子は育つ」というのは本当なのですね。