2月17日に、最年少15歳6カ月で将棋の六段昇段を果たした藤井聡太。
彼が、幼児期に受けていたとして話題になったのがモンテッソーリ教育です。
名前は聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか?
日本では、モンテッソーリ教育は幼児教育と認識されていますが、モンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園や保育園は、それほど多くはありません。
でも、アメリカでは5000か所以上あるといわれ、モンテッソーリ教育を取り入れた小学校から高校まであります。そして、バラク・オバマ前大統領や、Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏やアマゾンのジェフ・ベソス氏など、多くの天才を生み出しているのです。
今日は、『モンテッソーリ教育で伸びる子を育てる』(彩図社)の著者で、日本・欧米いいとこどり育児を提唱している平川裕貴が、モンテッソーリ教育についてお話します。
モンテッソーリ教育の大きな特徴は?
モンテッソーリ教育は、イタリア初の女性医師であったマリア・モンテッソーリによって考案された教育法です。
モンテッソーリ教育の大きな特徴の一つに、個別活動があります。
子ども達は、細かく分かれたいろいろなコーナーで、モンテッソーリが考案した様々な教具を使って、自由に活動できます。この活動のことをモンテッソーリ教育では「お仕事」と呼んでいます。
教具には、数や文字や地理などを学べるものや、大きさや重さや匂いなど感覚に働きかけるもの、パズルやブロックのようなものなど様々な種類があり、それぞれに隠された教育的意図があります。また洗い物やアイロンがけなどの家事を練習するコーナーもあります。
子ども一人一人がそれぞれ別々に活動するのを、モンテッソーリ教師が見守りサポートするというスタイルです。
そのため、教室のレイアウトや授業のスタイルも、当然ながら日本の幼稚園とはまったく違ってきます。
日本の一般的な幼稚園では、年齢によって分けられた教室で、歌や工作などクラスの子ども全員に同じことをさせますね。
モンテッソーリ教育で、なぜ藤井聡太のような天才が生まれる?
日本の幼稚園とは、ずいぶんやり方が違うということはお分かりいただけましたか?
では、なぜモンテッソーリ教育では天才が生み出されるのでしょうか?
実は、この個別活動が、天才が育つ大きな理由なのです。
個別活動とは、子ども一人一人が自分の好きなことややりたいことをしていいということです。幼稚園で過ごす時間、自分の好きなことが自由にできるとすると、どういうことが起こるでしょうか?
自分の好きなことだから、集中してやりますね。集中してやりますから、よく学べますし、よく学ぶので学習効果も上がります。
効果が上がれば、学ぶことが楽しくなり、ますます集中して知識も深まります。
自分の好きなことを深く探求していけますから、それが自分の得意なことになります。
自分に「これ!」という得意なことがあれば、仕事にも得意なことを生かそうとしますよね。
そう考えると、マーク・ザッカーバーグのような天才が生まれてきても不思議ではありませんね。