ここ数年、不登校の子どもの数は増加しています。
ここのところ、不登校に対する世間のイメージがずいぶん変わり、学校側の態度も軟化してきてはいます。とはいえ、親にしてみたら子どもに「学校に行きたくない」と言われたとき、動揺してしまう人がまだほとんどなのではないでしょうか。
どんな子どもにも不登校になる可能性はあります。ですが、今の時代、学校以外にも子どもの生きる道はあるのです。親がそれを知っていれば、いざというときにずいぶん受け止め方が違ってきます。
「学校に行きたくない」と言い出した子どもとどう向き合うべきかを考えるときに、おおたとしまささんの著書「不登校でも学べる 学校に行きたくないと言えたとき (集英社新書)」が参考になります。
不登校への風当たりは弱まりつつある
ここ数年、不登校児の増加と比例して学校側の不登校児とその親に対する態度はかなり軟化してきています。
その背景には、2019年に文部科学省から発表された「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」があります。
不登校児童生徒への支援は,「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく,児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて,社会的に自立することを目指す必要があること。また,児童生徒によっては,不登校の時期が休養や自分を見つめ直す等の積極的な意味を持つことがある一方で,学業の遅れや進路選択上の不利益や社会的自立へのリスクが存在することに留意すること。
「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日:文部科学省
増え続ける不登校児の数に、ついに国も考えを改めざるを得なくなったという表れでしょう。
ですが、具体的に不登校児に特別な支援があるかといったらそうでもなく、スクールカウンセラーの対応にも個人差があるのが現状のようです。
そもそもなぜ不登校は増えているのでしょうか。