ユーザー同士が質問や回答をし合い、知識を共有するQ&Aサイト「Quora」にて、ある投稿が話題になりました。

それは、新卒採用の面接官であるTsuji Ryutoさんによる「子供に妬みを持たさないようにするには、どのような教育が妥当ですか?」というタイトルの投稿。

誰かをうらやんだり憧れたりして、そうなりたい、近づきたいと努力してプラスの影響を受けるならいいですが、うらやましい気持ちが「妬み」「そねみ」に転じて自分を卑下したり、相手に対して攻撃的な態度をとったりするのであれば、それはあまりよくない感情です。

妬みやそねみを持たない、あるいは上手にコントロールして付き合える人間に育てるためには、親は幼少期からどのように子供に接したらいいのでしょうか?

この投稿には、ひとつの答えがありました。

優秀な周囲の人と自分を比較して“妬む”人、“妬まない”人

学生の話を聞く機会の多いTsujiさんは、とある女子学生Aさんの話すエピソードが印象的だったといいます。

Aさんは、年の近い三姉妹の次女で、クラスでは勉強もスポーツも真ん中くらい、小さい頃から絵を見たり描いたりすることが好きで学校でも美術が一番得意だったそうです。

姉は勉強こそまあまあだったもののスポーツは得意、何よりリーダーシップがあり進んで学級委員を務めるような目立つ存在でした。

妹は能力こそ平均的なものの、とにかくコツコツと努力するタイプ。中学でも高校でも入学当初は学年でも真ん中より下のレベルだったのが、最後には学年上位に顔を出すようになります。

そんな姉と妹に挟まれてAさんは、自分はちょっと中途半端かなと思ったことはあったけど、さして気にするほどでもなく引け目に感じることはなかったのでした。Quora

3姉妹の次女。目立つ長女と努力家の三女にはさまれ、勉強もスポーツも平均的……となれば、姉妹と比べて「自分はなんでこんなに普通なんだろう」と悩んでしまうケースもありそうです。

ところが、このAさんはまったくそういうことはなかったのだそう。

Aさんが、そんな“妬まない”自分を不思議に思ったのは、同じクラスの友達の話を聞いたことが原因でした。

元気がない友達に話を聞いてみると、その友達には優秀な姉がいて、とても妬ましく思っていること、そのことで悩んでいることが判明します。

つまり、とても似た境遇にありながら、Aさんは姉妹に対して妬ましいと思う感情がなく、友達は妬ましいと思って悩んでいるわけです。この違いは、一体どこから来ているのでしょうか?