今、「うんこ座り」ができない子どもが増えているそうです。
確かに、トイレといえば洋式が主流。和式便所というものの存在が消えかかっている現在では、子どもがうんこ座りをする機会もありませんよね。
大人も最近では和式便所を使うことは少ないので、やってみると意外に難しいと思いますが、まさにこのうんこ座りに、子どもの体にとって大切な要素が詰まっているというのです!
うんこ座りの必要性を説く『うんこスクワット - 子どもの運動能力を引き出す -』より、うんこ座りのトレーニング=「うんこスクワット」の効果と、その正しいやり方についてご紹介します。
今、子どもの身体能力に変化が起きている?
「うんこスクワット」の提唱者であるスポーツアカデミーIWA ACADEMYのトレーナー・田邊大吾さんは、「子どもたちの体に変化が起きている」と感じているそうです。
2016年4月から、全国の小学校から高校までで行われている「運動器検診」のチェック項目で、「片脚立ちが5秒以上できる」「しゃがめる」といった項目があります。意外なことに、これらができない子どもが増えているというのです。
他にも、筋力が弱い、柔軟性がない、持久力がない…など、「変化」の具体的な内容はさまざまです。肩こりや腰痛などを抱える子どもも珍しくないといいます。
スポーツ庁の平成28年度体力・運動能力調査によれば、就学前にたくさん外遊びをすると、10歳の時点で運動やスポーツをよくするようになり、運動能力も高くなる傾向があるそう。
子どもの数も減り、家の中での一人遊びが増えるなど子どもたちの遊び方も変化している現在。公園では、動く遊具や落下の可能性がある遊具が撤去されたり、ボール遊びが禁止になっている場所もあり、自由に外遊びできる環境自体減ってきているということも要因かもしれません。
「うんこスクワット」の良い効果とは
そんな運動能力の低下が懸念される現代の子どもたちが気軽に始められるのが「うんこスクワット」。子どもにとって、どんなふうに良いのでしょうか?
「うんこスクワット」の動きは、股関節と骨盤と背骨にアプローチします。
体の中心部の動きがよくなると、歩く、走る、跳ぶ…などすべての動作において、全身をうまく使えるようになります。
運動能力の3要素は、「動作の習得力」「持久力」「筋力」ですが、このうち「動作の習得力」は小学生時代がもっとも適しているそう。
「うんこスクワット」は、あらゆるスポーツの基礎である、股関節、骨盤、背骨の動作をマスターできる運動なので、身のこなしをスムーズに習得するための土台作りに最適なのです。
重心が定まり、背筋がスッと通るので姿勢が良くなる。姿勢が良くなれば、脳への血流も良くなり集中力アップ&成績アップ。体の中心部の筋肉を刺激するので、腰痛の予防と改善にも役立ちます。
血行や腸内活動を促進して肩こりや便秘も改善され、ふだん使わない全身の筋肉を刺激することで発達を促進します。
そんなさまざまなメリットがある「うんこスクワット」の正しいやり方を見ていきましょう。