親の接し方次第!“他人を妬まない”子供を育てるためには

Aさんの友達は、常に姉のことをうらやましいと思い続けて生きてきたといいます。対してAさんは、姉や妹をうらやましいと思わないわけではないものの、“自分は自分”としっかり線引きできていて、お互い別の人間、別の存在だからうらやましがる意味がないと考えているのだそう。

Aさんは、“うらやましい”という感情をこじらせると、“悔しさ”や“怒り”と混ざって“妬ましい”という感情に変化してしまうのでは、と考えます。

比較しない自分と、うらやむ気持ちをこじらせて妬ましさを募らせている友達の違いは一体どこから生まれたのかと疑問に思うAさんは、友達の話を聞いて、今まで母親からかけられてきた言葉に原因があるのではないか、という考えに至ります。

友達は、母親から常に「お姉ちゃんはもっとできたのになんであなたは・・・」と言われて育ってきたらしい。なかなか追いつけない姉と常に比較されることで、自分を価値の低い存在だと思うようになった。ただ、成績は決して悪い方ではないので先生は褒めてくれる。わからないところを聞いてくるクラスメイトもいて頼られている感もある。なのに母親からはなぜ、良いところを認めてもらえず、足りないところばかり指摘され続けるのか。これはいつしか疑問から怒りへと変わり、母親に対しては憎しみを、姉に対しては妬みを感じるようになった。どうやらそういうことだ!

この友達自身もそれまで気付いてはおらず、Aさんに話すことで気付いたのだそうです。

Aさんは友達の話を聞きながら、自分の母親が姉妹の能力を比べるようなことは決してしなかったことにも気づきます。むしろ姉妹それぞれの良いところをちゃんと見ていてくれて、それを常に口にしてくれていたそうです。「Aちゃんは絵が上手だね」「たくさん描いたら描いただけ上手になるよ」「絵はすごいんだよ、言葉が通じない人の心にだってちゃんと届くんだからね」・・・。

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Aさんは、自分の母親が常に姉妹を比較せず、それぞれのいいところに目を向けて褒めてくれていたことに思い至ります。Aさんの母親は、Aさんのいいところを伸ばし、その力を役立てられる可能性をも示していました。

そのおかげで、Aさんは姉妹と比較することなく自分は自分だと思うことができ、「自分らしく生きていいんだ」と自信を持てたのだといいます。

つまり、Aさんが姉妹と自分を比較して妬むことがなかったのは、母親も比較して優劣をつけたりしなかったから。

Aさんの友達が姉と自分を比較して妬んでいたのは、母親が姉妹を比較して姉のほうが優れていると断定していたからだったという結論が導かれたのです。