授業中にキョロキョロ・そわそわしてじっとしていられなかったり、イライラしてキレやすく、叫んだり、騒いだりすることもあった、小学2年生のAくん。
よく学校で問題行動を起こし、友達ともうまくいかなかったことから、ママが学校から呼び出されることもしばしば。もともとAくんは近くの小児科で発達障害(ADHD/注意欠如・多動症)と診断されていたため、どうすればいいのかとママは困り果てていました。
その小児科クリニックで処方された薬もいやがって飲まない状態。そんなとき、学校のカウンセラーの先生から紹介され、わらにもすがる思いで出向いたのが、梶の木内科医院という栄養療法を行っているクリニックでした。
早速、診てもらったところ、血液検査の結果、Aくんは、鉄欠乏・タンパク質不足・ビタミンD欠乏という深刻な栄養失調の状態であり、ハウスダストとダニのアレルギーを持っていることも判明したのです。
院長で総合内科専門医の梶尚志(以下、梶)先生は、著書で「この子の症状は、ただ栄養素が足りないことが原因だと確信しました」と述べています。
食事の根本的な見直しをスタート
Aくんの症状に関わる可能性が高い栄養失調を改善するべく、早速、食事による栄養療法をスタートしました。
まず行ったのは、しょっちゅう下痢をしていたというAくんの腸の状態を整えること。同院の管理栄養士の指導のもと、小麦製品を摂らないようにするグルテンフリーや、乳製品を摂らないようにするカゼインフリーの食事をすることに。
そして、糖質の過剰な摂取が、交感神経を刺激していることも考えて、大好きだった甘いものを減らす努力を始めました。
3ヶ月後から怒りっぽさが少しずつ減っていった
Aくんは好き嫌いも激しかったこともあり、ママはもちろん、Aくんもかなり苦労しました。けれどなんとか頑張り、3ヶ月ほどたったくらいから、Aくんの怒りっぽさが少しずつ減っていったといいます。
半年後には、授業中も座っていられるようになり、一緒に遊ぶ友達も増えたと、ママから報告を受けたそうです。