「落ち着きのない息子」に振り回されていたり、手を焼いているママ・パパは少なくありません。
そこで本記事では、園の理事長などを務めながら保育の問題を解決している、元公務員保育士の今津太陽さんに「落ち着きのない子」との上手な接し方や、育て方のコツを伺いました。
「落ち着きのない男の子」に悩む親は多い…原因はあるの?
——まず、未就学児の「落ち着きのない子」について悩みやストレスを抱えるママ・パパが多いことについて、今津さんに意見をうかがいました。
今津太陽さん(以下、今津)「僕にも娘と息子がいて、夫婦は二人とも保育者ですが、息子のほうは手に負えないことが多いです。『ほめて育てたいのに、ほめるところが…』という言葉が出てしまうほどです。
おそらく、男の子の落ち着きのなさは人類共通の悩みで、女の子を持つ親からは理解されにくいことでしょう。
男の子ならではの特徴は、1歳、2歳くらいからその片鱗が現れ始めます。保育園では、1歳児クラスではすでに縄張りがあり、その空間に入ったものならひっかかれるか、噛みつかれるかします。
2歳児クラスになると、何人かは友達同士で恐竜の服を着て、恐竜になりきって登園してきます。就学前の5歳~6歳になっても、まだ何かと戦っているし、仲間たちが増えパワーアップしていきます。男の子はずっとこんな感じです。
ADHD(注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害)というケースもありますが、基本的には“そういう生き物”なんです」
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