子どもと関わる時間にもなれば、子どもに与える影響も多い、読み聞かせ。未就学児を中心に、なかには小学校高学年から中学生まで続けている人もいるようです。
実際、読み聞かせを続ける年齢は決まっておらず、読み聞かせを長く行っている子どものほうが、読書量が多い研究結果もあるとか。
今回は、「そろそろ始めてみようかな」と思っているママ・パパ向けに、オススメの冬の昔話を4つご紹介します。
子どもに読み聞かせたい「冬の昔話」4つ
その1:『鶴の恩返し』
助けてあげた鶴が、娘の姿になって機織りの恩返しに来るお話。「良いことをすると自分に返ってくる」教訓として、記憶している人も多いのでは。
もうひとつのポイントは、「決して部屋を覗かないでください」という娘の言いつけを、お爺さんとお婆さんが破ってしまうこと。日に日にやつれていく娘を心配してでしたが、正体を知られた鶴は空へと帰ってしまう。
約束を破るとどうなるのか。また、幻のような夢は長く続かない……とも考えられそうです。
その2:『かさじぞう』
優しいお爺さんが、雪で寒そうにしているお地蔵様に笠をかぶせてあげたお礼に、お地蔵様がその夜、お米、野菜、果物を家に届けてくれたお話。
お爺さんとお婆さんは無事にお正月を迎えることが出来た……という、鶴の恩返しに比べると、話しがストレートでハッピーエンドです。
お礼をしてあげたのが、お地蔵様なのもポイントでしょうか。
人以外にも偶像や物にも心が宿っていて、大切にしなきゃいけない教訓が得られそうです。
その3:『手ぶくろを買いに』
悪い人もいればいい人もいる。捨てる神あれば拾う神あり。大人が読んでも「ああ、こういうことってあるかも」と感じさせるお話ですよね。
人間にトラウマがあるお母さん狐が、子ども狐の手を片方だけ人間の手に変えるものの、子ども狐は帽子屋さんで間違って反対の手を出してしまう。帽子屋さんは狐だとわかっていても、手袋を差し出してあげる。
禍福は糾える縄の如しと、人生は色々なことが起きる見方もできるかもしれません。
その4:『アリとキリギリス』
アリは冬に備えて食べ物を確保するべく一生懸命に働くなかで、キリギリスは「まだ時間があるから」と仕事を怠けていた。しかし、いざ冬が来ると、キリギリスには食べ物がなく、アリに助けを乞うても「ほら、ごらん」と痛い目に合う。
よく仕事や労働について、例えられるお話ですね。後悔しても時すでに遅し。
最終的に助けてくれる人がいないのもシビアな展開です。現実の厳しさも感じられるのではないでしょうか。
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一見馴染み深いお話もよく考えてみると、「こんな見方もできるのでは?」という意味が見えてきそうです。
読み聞かせが初めての親御さんも、知っているお話なら実践しやすいメリットも。
ぜひお子さんに、社会性を身に着ける一環として。読み聞かせの効果や親子の時間を考えるきっかけとしても、参考にしてみてくださいね。
【参考サイト】
・小学生まで続けると学力アップも!?「絵本の読み聞かせ」いつまですべき?(SHINGA FARM)
・子どもへの本の読み聞かせって何歳まで続けるのが正解?(Domani)
・まんが日本無線~データベース~
・世界と日本の童話・昔話集 福娘童話集