小学校に入学する前に、我が子に勉強習慣を身につけさせたいと考えるママたちも多いのではないでしょうか。受験のカリスマであり、教育環境設定コンサルタントの松永暢史先生によると、「アタマのいい子どもは、アタマのよくなる家で暮らしている」のだそう。今回は松永先生の著書『賢い子どもは「家」が違う!』より、賢い子どもに育てるためにできる環境の作り方をご紹介します。
リビングに「自分専用」スペースを作る
松永先生によると、小学校入学前の子どもは、自分の部屋がなくても問題ないそうです。とはいえ、リビングルームの一角に「自分専用」のスペースを作ってあげると、「ここは自分の場所だと認められた!」「自由にできる!」という思いから、子どもの自尊心がくすぐられるのだとか。
それでは、どのようにスペースを作ればよいのでしょうか? まず、大きさはバスタオルくらいのスペースでOK。リビングの一角にマットをひいたり、小さなイスとテーブルを置くだけでよいそうです。子どもはその「自分専用」のスペースで遊んだり、絵を描いたり、本を読んだりすることができます。
大事なことは、「自分の場所だから、使い終わったらきちんと片付けなければならない」というルールを決めること。そうすることで、遊ぶときは思いっきり遊び、終わったらきちんと片付けるという責任感を持つことができます。
親としても、「片付けなさい!」と言わなくても、子どもが自主的に片付けてくれるようになるのはとても嬉しいことですよね。
ダイニングテーブルの上には何も置かない
小学校中学年くらいまでの子どもは、たとえ自分の部屋があったとしても、学校から帰ってくるとダイニングテーブルで勉強や宿題をするという場合が多いでしょう。親の気配を感じながら勉強をするというのは、子どものやる気を高めるために大切なことだといえます。
ですから、ダイニングテーブルは子どもがいつでも自由に使えるようにしておきましょう。
そのために親がやるべきことは、「テーブルの上に余分なものを置かない」ということ。食事のとき以外はテーブルの上に何もない状態にしておけば、子どもはいつでも教科書を開いたり、本を読んだりすることができるのです。
なんとなく置いているリモコンや雑誌、おかしなどは子どものやる気を削いでしまうので、すぐに見えない場所に片付けましょう。
朝起きたらベッドを整える習慣をつける
最近は、欧米のように子どもの頃から一人で寝かせる方が自立を促すと考える人も少なくないかもしれません。
しかし日本と欧米では愛情表現の仕方が異なるため、「一人で寝させる」という習慣だけを取り入れると、子どもの情緒がうまく育たなくなる恐れがあるそう。子どもが自分から離れるまでは、布団を並べて寝る「日本式の方法」で愛と安心感を与えてあげましょう。
寝室で気をつけるのは、「朝起きたら寝室を整え、常にきちんとした状態に保つ」ということ。布団をたたむ、ベッドメイキングをするという片付けを通して、忙しい朝でもきちんとするという習慣を子どもに身につけさせることが大切だといいます。
家族以外の人が入らない寝室をきれいに整えるということは、「人が見ていなくても手を抜かない」という態度にもつながっていくでしょう。