原田眞人監督(左)と樹木希林

 第28回東京国際映画祭×FCCJ(日本外国特派員協会)主催「Japan Now」部門・記者発表会が9日、東京都内で行われ、原田眞人監督と女優の樹木希林が登壇した。

 22日に開幕する「第28回東京国際映画祭」。今年新たに設立された「Japan Now」部門では“これを見れば今の日本が見えてくる”をコンセプトに、近年の日本映画界の多様性を象徴する作品、および監督を選び特集上映する。

 そのトップバッターとして、5本の自作が上映作品に決定した原田監督は「最初の監督に選ばれるとはとても名誉なこと。東京国際映画祭でやるのは、昔コンペ(部門)に出て以来22年ぶりぐらい。こういう形でわが国の映画祭に参加できることにとても興奮しています」と心境を語った。

 原田監督と『わが母の記』と『駆込み女と駆出し男』で仕事をした樹木は「今日は、原田監督を持ち上げながら、たまに足を引っ張るためにやってきました」と冗談めかしてあいさつした。

 樹木は原田監督について「黒澤明さんや岡本喜八さんの映画の話をするときに、『あのシーンがね』と実にうれしそうに話す。その“喜び”みたいなものが映画作りに反映していると思う。そしてそれを乗り越えようといろいろ頑張るんですよね」と分析した。

 「ときには失敗もするけど、でも頑張るだけのことはする。そして、やっぱり“腕がある”。一俳優が監督にそんなことを言っちゃいけないけど…やはりうまいね」と賞賛の言葉を送った。

 記者質問では「次のお二人のコラボ企画の予定は?」という質問も。樹木は「全くありません」と答えたが、原田監督は「まだオフィシャルではないけど、一応あります。とりあえず時代劇で歴史上の重要な人物を…。それも誰も樹木さんがやるとは思わないような役をやってもらうつもりです」と笑顔で明かした。

関連記事