ドロップに語りかけるイッセー尾形

 映画『先生と迷い猫』初日舞台あいさつが10日、東京都内で行われ、出演者のイッセー尾形、染谷将太、北乃きい、岸本佳代子、三毛猫のドロップと深川栄洋監督が出席した。

 9年ぶりの映画主演で定年退職した校長先生を演じたイッセーは、劇中での心温まる会話の数々について「台本もあるし、台本通りじゃないのもあります。ほとんどリハーサルをしなかったのでドキドキしますよね。そのドキドキ具合を監督さんは狙っていたようで、本番がそのままの作品になりました。楽しさと緊張と同時に演技しました」と振り返った。

 染谷も「だいたいドキドキしていました。台本にあるせりふでお芝居していって、そのシーンが終わってもそこからまだ芝居が続いていく。イッセーさんと2人で小競り合いみたいな…」と撮影の様子を明かし、北乃も「アドリブが多く、空気感がドキュメンタリーのような感じでした。お芝居の世界ですけど、お芝居をしているような感覚じゃなかった」と独特の空気感を語った。

 また、代役なしで全編を演じきったミイ役の三毛猫のドロップが登場し、イッセーの腕に抱かれたドロップが堂々とたたずむ様子に会場には穏やかな雰囲気が流れた。北乃は「ゆったり過ごしている感じに癒やされました。現場でも走っている姿をあまり見たことがない」と語り、猫アレルギーという設定の役柄で共演シーンのなかった染谷は「本当に猫アレルギーなもので。可愛いですよね、この貫禄に憧れます」と笑わせた。