(左から)時川英之監督、ミッキー・カーチス、藤原令子、本郷奏多、阿藤快

 映画『シネマの天使』の完成披露上映会が13日、東京都内で行われ、出演者の藤原令子、本郷奏多、阿藤快、ミッキー・カーチスと時川英之監督が出席した。

 本作は、昨年8月に122年の歴史に幕を閉じた広島県福山市にあった日本最古級の映画館「シネフク大黒座」の最後の雄姿を映像に残したいという思いから誕生した。老舗映画館とそこで働く人々、閉館に際しての観客のドラマを描く。

 撮影は閉館後の大黒座の建物を使い、全編広島ロケで行われた。本作が映画初主演となった藤原は「ドタバタと始まったので、主演だからという感じではなかった。ただ一生懸命仕事をしました。役としては等身大の女の子で、当時は同じような悩みを抱えていたので映画を通して私も変われたと思います」と振り返った。

 本郷は「実はこの映画の主役は大黒座で、歴史のある本当にあったものを使っているからこそメッセージ性が強いというか。久々にいい映画に出させてもらいました」と語るも、会場から笑い声が聞こえると、自ら「いや、違いますよ。温かいやつに久しぶりに出たなという感じがありました」と慌ててフォローして笑いを誘った。

 また、出演したテレビ番組などでの“偏食ぶり”が話題になった本郷。この日、ヒット祈願としてキャスト陣がそろって広島名物のもみじ饅頭を食べることになると、阿藤から「大丈夫かい、本郷くん。グミしか食べないんじゃないかとうわさに聞いているよ」と気遣われる場面も。「やらなきゃいけない時はちゃんとやりますよ」と一口食べる本郷に、阿藤はさらに「本当に食べた。ちょっとだけ! これでもファンの方はうれしいよね」と大興奮していた。

 映画は10月31日から広島先行ロードショー。11月7日からヒューマントラスト渋谷ほか全国ロードショー。