いつかは対応しなければならない、親の介護問題。
しかし、今から知識を得ておかないと、いざというときに「どう動けばわからない」「悪徳介護業者に騙される」という問題も起きかねません。
何事も相場や実情を知っておくに越したことはないでしょう。
今回は、介護業者の若山克彦さん(株式会社意欲支援パートナー)にお話を聞き、介護の現状を探ります。
1. 将来について考える時、まずやるべきこと
まず、親に介護が必要になった時にどうするかという問題。
たとえば、親を呼び寄せて同居するのか? 仕事を変えて実家に戻るのか?
いつかは現実的に迫ってくる問題です。
若山さんによると
「住んでいる場所を離れての同居というのは、親にとっても現実的ではありません。まず、第一ステップとして、介護保険の制度について話し合ってみましょう」
と段階を追うことが大事と解説する。
実家の市区町村にある窓口に「介護保険のわかりやすい利用の手引き」という小冊子があるので、まずは親と一緒にその内容を確認しましょう。
要介護の認定は、各自治体に申請すると受けられるもので、その度合いによってさまざまな支援が受けられます。要介護は居住サービスや施設サービス、要支援の方は介護予防サービスが受けられます。
親、そして息子・娘世代、お互いに最低限の知識を得ておくことは大切です。
2. 片親が他界、一人暮らしになってしまったら
両親のどちらかが他界したために、実家で一人暮らしになってしまったら心配ですよね。
「最近はITも進んで、さまざまな見守りサービスの機器があります。しかし、家族との会話はお互いに一番安心」というのが、若山さんからアドバイス。
「できれば、数分でも構わないので、電話で朝晩に連絡をとれると良いですね」。
最近は親世代もパソコンを使っている方が多く、メールやラインでやり取りする親子も出てきています。
さらにITも進んで、さまざまな見守りサービスの機器がありますが、ご家族との会話は、親にとって一番の安心材料です。
スカイプなどのテレビ電話を利用すると、お互いの顔を確かめることもできます。孫の成長を見せるなど、うまく利用しましょう。