次は、畑さんの言葉の自由さがすごいって話なんだけど。
うん。
もってけ!セーラーふくの歌詞とかでよく言われてる、意味不明だとか狂ってるとかいう方面の言葉の自由さってのもわかるんだけど…。
この曲、歌詞がヤバいって一時期めちゃくちゃ流行ってたもんね。
うん、アニメ好きじゃなくても知ってる人多いと思う。
いきなり「曖昧3cm そりゃぷにってことかい? ちょ!」って歌詞だもんね。
2番以降には「うんだかだーうんだかだーうにゃうにゃ はれってほれってひれんらー」っていう餅を食ってる時みたいな歌詞もあるしね。
でもこういう派手でわかりやすいものだけじゃなくて、実は普通の歌詞っぽい顔してる中にも「地味にこれすごくない?」ってのがあって。
ほう。
この、『涼宮ハルヒの憂鬱』っていうアニメの「冒険でしょでしょ?」って曲なんだけど。
冒険でしょでしょ?
カテゴリ: アニメ
これめっちゃ好き、これも畑さんだったのか。
この曲の歌詞の2番のサビで出てくる「キレイが闇を照らすみたいに」っていうフレーズがあるんだけど、これ普通の歌詞っぽい顔して実は相当ヤバいと思うんだよね。
どういうこと? あんまり違和感なかったけど。
そう!! 違和感を与えないことがすごいのよ!!
俺も最初、何気なく聴き流してたけど、改めて考えたらここで「キレイ」って言葉を使うのってすごいんじゃないか? って思えてきてさ。
うまく言えないけど、このフレーズに畑さんの言葉の自由さの秘密みたいなものがあるんじゃないかって思ったんだよね。
確かに「キレイが闇を照らす」って普通じゃない気がしてきた。だって闇を照らすのって普通は『光』だもんね。
「光が闇を照らす」ってよくフレーズはよくあるし。
そうだよね。
でも畑さんは、闇を照らす役に光じゃなくて「キレイ」を抜擢したということになるんだけど、なんでそんなキャスティングができるの?
俺に言われても。
光の代わりに『キレイ』って思いつかないよ。
で、なんでなのかを考えてみたんだけど、畑さんは言葉の互換性を感じる能力が高いんじゃないかって思ったんだよね。
言葉が持ってる抽象的な意味を捉えるアンテナがヤバいというか…。
言葉の互換性? 抽象的な意味? どういうこと?
…。
…どうしたの?
例えばだけどさ、この世から「寿司」と「毛虫」以外の言葉がなくなったとするじゃん?
???
で、友だちの誕生日会で「ハッピーバースデイ」って言わなきゃいけないとするじゃん。
ちょっと待って。
でも、もうこの世から「寿司」と「毛虫」以外の言葉がなくなってるの。
もう、どっちかの言葉しか喋れない世の中になってしまったの。
????????????
でも友だちが誕生日で祝わなくちゃいけない。
そうなったら「寿司」と「毛虫」どっちの言葉で友だちの誕生日祝う?
…寿司?
そういうことなんじゃないかって思ったんだよ。
大人だろ、ちゃんと喋れよ。
ごめん。
でも寿司だよね、寿司選ぶよね。
まぁ友だちの誕生日祝うなら、毛虫より『寿司』じゃない?
寿司ってなんかおめでたい感じあるし。
そう! おめでたい感じがあるから!
『寿司』と『ハッピーバースデイ』って「おめでたい感じ」という共通項があるのよ!
だから少なくとも毛虫よりは、寿司の方がハッピーバースデイとの互換性が高いってことになるじゃん!
普段は意識してないだけで、『ハッピーバースデイ』と『寿司』にはちょっとだけ互換性があるんだよ!
めちゃくちゃなこと言ってる気がするけど、確かにそうかもしれない。
いや、やっぱりめちゃくちゃかもしれない。
畑さんって、そういう意味での言葉の互換性を感じる感覚が鋭いんじゃないと思うんだよ。
言葉同士の共通項を感じる力が。
それで「キレイ」か…。
確かに光となんとなくのイメージが近い…。
だから普通の人だったらそうは思わないけど、畑さんは「キレイって、全然光の代わりに使えるよね。むしろキレイのほうが新しいし伝えたいイメージ近いしいいよね」ってことを思えるんじゃないかな。
「…すごすぎない?」
すごすぎる。
畑亜貴さんヤバくない? アニソンを聴く上で、この人を知らないのもったいなくない?
狂ってるような歌詞からめっちゃちゃんとした歌詞まで書けて、ちょっと底が知れないわ…。
なんなんだこの人…。
これからは畑亜貴さんの歌詞にも注目して、アニソンを聴いていってもらいたい。
聴く。
よし、どんどん聴こう、今すぐ聴こう。
これとかめっちゃいいから…。
~FIN~
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お後がよろしくって・・・よ!
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