自分がなにを必要としているかは、自分でも気づきにくいものです。
「死にたい…」と言う人の多くは本当に死ぬことを目標にしているわけではなく「苦痛から逃れたい」という願望を「死にたい」と表現しています。人は意識している欲求と本当の欲求にズレのある生き物なのです。


上図で若者(ミカヅキモとゾウリムシとクロレラ)が将来の夢を語っていますが、これらはどれも本当の夢ではありません。
ただしく書き直してみましょう。

 


漫画家やミュージシャンや社長といったクリエイターっぽい職業になりたい理由を突き詰めると、およそ98パーセントが「インタビューされたいから」へ行き着くことが学会の研究で判明していればいいのにと私は思っています。

漫画家になりたい人は漫画を練習する必要はありません。
ミュージシャンになりたい人は作曲や演奏を練習する必要はありません。
なぜなら、それはあなたが本当にやりたいことではないからです。
学ぶべきなのは、「インタビューの受け答え」それだけなのです。

 

インタビューは何のためにあるの?

クリエイターのインタビューには大きく分けて2つの要素が入っています。

 

その1

 

「俺はすごい」

 

その2

 

「俺はすごいだけじゃない」

 

この2つがインタビューの基本要素です。

 

―― 初の1200万人全裸野外フェス全国ツアー72公演はいかがでしたか?

アーティスト いつも通りやるだけって感じでしたね。① 翌日、40度の熱が出たんですけど(笑)②

 

①で読者は「すごいなあ、大勢の人を前にしても全然緊張とかしないんだなあ」と感心し、②で「でもやっぱり体調とか崩すんだ。親近感湧いちゃうな」と共感を覚えます。「すごいだけじゃないところがすごいなあ」と思うのです。

 

畏敬共感を織り交ぜて好感度を上げること。それがインタビューに応えるさいの秘訣と言えます。

 

ちなみに、ちゃんと仕事してるクリエイターの人は普通に受け答えしていれば価値のある内容になります。
これはあくまで何もしていない人が上っ面だけそれっぽくしたいときに注意すべき点です。