NHK-BSのプレミアムよるドラマ「仮カレ」で、ネット通販会社のアグレッシブなチームリーダー豊島杏を演じる相武紗季と、控えめな事務デスクの原田美樹を演じる中越典子。性格が正反対の人物を演じる2人が、仕事や恋愛に奮闘し、自分らしい生き方を見つけていくドラマの魅力を語る。
-演じていて難しかった点は?
相武 杏は言いたいことを全部言ってくれる人だったので、とても気持ち良く芝居ができました。毎回目玉の「トイレで中越さんとの本音バトル」シーンは、とにかくせりふが多くてしゃべるスピードが早かったので、撮影が終わるとぐったりでした。
中越 トイレのシーンは本当に疲れたけど、美樹は普段抑えている感情を吐き出せる場だったので、私はあの撮影が終わると毎回すっきりしていました(笑)。
-普段トイレで話をしたりしますか。
中越 私、実は自分の結婚式の二次会の時に、わざわざ地方から参加していて、でもそれまで話すチャンスのなかった友達とトイレでばったり会った時、そのまま2人で個室に入ったんですよ(笑)。お互い相手の言うことを聞きもせずに、とりとめもなく話して。そんな状況を体験したばっかりだったので、トイレのシーンにはとても共感します。
相武 そうそう、昔から女子って一緒にトイレ行って、鏡を見ながら話すっていうのはありますもんね。
-トイレのシーンは撮影はつらかったけど、楽しかった?
相武 赤裸々に語り合うお芝居を重ねていったおかげでぐっと近づきました。
-互いの最初の印象から変わったところはありますか。
相武 どんな方なんだろうと初めは緊張していましたが、気さくに話しかけてくださって、気の良いお姉さんみたいな感じです。
中越 実際お会いしたらすごくさばさばされた性格で。年下なのにこの人なら付いていける、頼りにできるって思いました(笑)。
-杏と美樹の関係をどう思いますか。
相武 大人になると価値観が違った同士でも、互いに認めることができて仲良くなれる。二人の関係はそんな感じではないでしょうか。
中越 ズケズケ本音をぶつけてくる杏のことは苦手だけど、嫌なことを言い合える存在=親友なんだと思います。
-杏は自分にふさわしい本命が見つかるまでの仮の彼氏=仮カレを肯定していますが、相武さんは仮カレをどう思いますか。
相武 恋愛に器用な人だったら寂しい時に仮カレがいればいいかも。私は器用じゃないから一人の方がよっぽど楽です。でも、仮カレを持つ人が増えているらしいから、器用な女性が増えているのかな。
-共演した方々はいかがでしたか。
相武 塚本高史さんは普段は冗談ばかり言っていますが、とても男気のある役者さんなので、お芝居ではグイグイ引っ張ってもらっています。眞島秀和さんは真逆で、いつも沈着冷静。状況をよく見ていらっしゃるから、雨待ちで撮影が中止にならないかと私がやきもきしているとき、「(撮影)やるだろうね、今日は」と眞島さんが言うだけで、心が軽くなってやる気スイッチが入ったりしました。お二人には、すごく助けられました。
中越 田中直樹さんはとても真面目な方で、空き時間になるとせりふを復唱されていたりして、感心しました。それと白洲迅くんは見ているだけで癒やされました。彼の甘―い「青春の声」を聴くだけでキュンとします。
相武 そう、だから疲れている時に「おはようって言って」ってお願いしていました(笑)。
-今後の見どころは?
相武 仮カレってタイトルはちょっと変に聞こえるかもしれないけど、幸せを求めて一生懸命な女性たちの恋模様が楽しく切ない恋愛ドラマです。ぜひご覧ください。
ドラマ「仮カレ」は11月3日から毎週火曜日夜11時15分、NHK-BSプレミアムで放送。