見どころ その2「豪華なコスチュームやドレス」
『美女と野獣』では、お城に仕える者たちが魔法で「もの」に変えられています。
劇団四季の舞台では、細かなところまで作りこまれたコスチュームで、まるで本当に「もの」が動いているような演出がなされています。
ルミエールやコッグスワース、ミセス・ポットといったキャラクターたちのコスチュームにも、ぜひ注目していただきたいですね。
ちなみに、ルミエールのろうそくは実際に火が付くんですよ。
また舞台では、コスチュームやドレスの変化も見どころの一つと言えます。
例えば、ベルの服の変化は、ベル自身の心の変化が表されています。
冒頭のシーンは孤独を表すブルー、それがビーストへ寄せる恋心でピンクに変わり、ダンスシーンでは幸せを表すイエローに…。
こうした色の変化と心の変化を知ったうえで見ると、また違った楽しみ方ができると思います。
また、1幕と2幕で城のものたちのコスチュームも微妙に変わっています。
2幕ではより「ものらしく」変化していますので、そういった細かな変化を楽しむのもいいですね。
見どころ その3「愛する・愛されるという関係」
『美女と野獣』のストーリーの大きな柱は、ビーストが人を愛し、そして愛されなければ呪いが解けないという点です。
舞台ではキャラクター同士の「愛する・愛される」という関係が、強く描かれています。
冒頭で登場する、ベルとその父モリース。発明家として自信をなくしかけているモリースを、ベルは優しく励まします。
ベルが父を慕う思い、そして妻を亡くして、一人娘となったベルを深く愛するモリース。
この2人の親子愛は、その後のシーンでもストーリーの核として描かれています。
愛する・愛される関係といえば、ガストンのベルに対する歪んだ愛も印象的ですね。
徐々に人間らしい心を取り戻していくビーストに対して、容姿は抜群なのに、心が粗暴なガストン。
「ベルを嫁にする」という自分勝手な思いしかないガストンと、ビーストとの対比も見どころの一つと言えそうです。