来年1月3日(日)にフジテレビ系で放送される、二宮和也主演の新春ドラマスペシャル「坊っちゃん」に、宮本信子、佐藤浩市、小林薫、浅野ゆう子、又吉直樹が追加キャストとして出演することが発表された。
「親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている」という一文で始まる「坊っちゃん」は、夏目漱石の教師時代の実体験をベースに書かれた小説。二宮演じる物語の主人公は、短気で暴れん坊だが、うそが嫌いで直情型の正義感を持つ型破りな江戸っ子・坊っちゃん。物理学校を卒業して就職のあてがない坊っちゃんは、愛媛・松山の中学校に数学の教師として赴任することになる。着任早々、生徒の模範になるように言われた坊っちゃんだったが、うそのつけない性格から「できません」と言い放つなど、同僚の教師たち、生徒たちとぶつかり合い大暴れしながらも、街や人々を変えていく笑いあり涙ありの痛快ストーリーだ。
今回、坊っちゃんが小さいころからずっと住み込みで働いている女中で、坊っちゃんのよき理解者でもある清(きよ)を宮本が演じる。宮本は「私にとって、とてもゆかりのある松山を舞台にした“坊っちゃん”に、まさか自分が出るなんて思ってもみなかったものですから。何というご縁なのだろう、と本当に驚きました。今は出演することを、お世話になっている松山の方々に早く伝えたい、そのような気持ちです」とコメント。さらに、7年ぶりに共演する二宮に関しては「二宮さんは坊っちゃんにピッタリですから。揺らいだり流されたりせず、とにかくまっすぐで素敵な方です。そんな二宮さんが演じる坊っちゃんの、育ての母と言うべき存在が清ですが、芝居では自然に2人の関係を演じることができたと思います」と明かした。
そのほか、坊っちゃんに松山赴任をすすめた物理学校の校長を演じるのは佐藤。そして、松下奈緒演じる町一番の美人・マドンナの両親役に小林と浅野。さらに、ドラマオリジナルのキャラクターとなる夏目漱石を又吉が演じることが決定した。
「坊っちゃん」の世界に夏目漱石を登場させるのは史上初の試み。プロデューサーの長部聡介は「もし、漱石が当時の自分たちを客観的に見ていたら、どのような感じであっただろうかと思い、この役を創ることにしました。実際には“坊っちゃん”は漱石が教師を辞めて随分たってから書かれた小説ですが、若き日の自分たちを少しさめた目で観察し、松山に旋風を巻き起こして去っていく坊っちゃんに共感を抱いていたのではないか、と想像をふくらませてみました」と意図を明かした。
主演の二宮をはじめ、そのほかの共演者は既に発表されており、坊っちゃんと意気投合する同僚の数学教師・山嵐を古田新太、マドンナとひそかに思い合う英語教師・うらなりを山本耕史、マドンナを横恋慕する教頭・赤シャツを及川光博、赤シャツの腰巾着の画学教師・野だいこを八嶋智人、そして教師たちをまとめる校長・狸を岸部一徳が演じる。
新春ドラマスペシャル「坊っちゃん」は、フジテレビ系で、来年1月3日(日)午後9時~11時30分に放送される。