――プライベートの過ごし方も、今とは違ったのでは?

早見「'86~'87年くらいまで、あまりお休みをもらった記憶がないですね。'86年に大学に入ってからは、友だちと映画の先行オールナイトを観に行く会を作って、深夜によく並びました。あとは、みんなで美味しいものを食べに行く会とか。それまでは、どこに行くにもマネージャーさんが一緒で、ひとりで行動することがなくて。だから、学生になって初めて友だちと居酒屋に行ったり、自立に向けてとても大事な時期だったと思います」

香坂「私は30代になる前に何かやらなきゃと思っていて、スキューバや4級船舶の資格を取ったり、スノボを始めたり、遊んでばかりいましたね。当時はスキー場でスノボをしている人はまだ少なかったし、ボードをひとつ買うと10万円はしていました。ひとりで1ヵ月間、イタリア旅行に出かけたり、すごく焦っていた気がします」

――カルチャーやファッションについてはどうですか?

香坂「カフェバーができ始めた頃で、ソルティードッグとか、カルアミルクみたいなカクテルが流行りましたね。あとは、車に乗るのがステータスだったり。今は乗らない人が増えているみたいだけれど、当時はみんなマイカーでした。それも、BMW320とか、BMX7シリーズに乗るのが憧れで。女優の篠ひろ子さんが7シリーズで東名高速を飛ばして、緑山スタジオに行くんですよ。それが超カッコよくて、私はMINIで追いつかない……みたいな(笑)」

早見「お洋服については、あまり買い物をした記憶がないですね。80年代はモボ・モガのイメージで、私はダナ・キャランが好きでした。衣装だから普段はあまり着ないんですけど、あの肩パットがすごく流行りましたよね」

香坂「そうそう。あとは、DC(デザイナーズ&キャラクターズ)ブランドとか。ラフォーレ原宿の全盛期だったかもしれないね」