リドリー・スコット監督、名優マット・デイモン主演で描く映画『オデッセイ』の公開記念イベントが28日、都内で行われ、女子レスリング金メダリストの吉田沙保里選手が登場した。
この作品は、マット・デイモン演じる主人公で宇宙飛行士のマーク・ワトニーが、たった1人取り残されてしまった火星で、持っている知識を最大限に駆使し、水や食料を作り出し、生き抜いていく様を描いた感動の超大作。この作品の宣伝大使として、主人公のワトニーと同じく、スーパーポジティブなハートと、並外れた精神力を持つ吉田選手が就任した。
作品を見た吉田選手は「火星という過酷な場所で独りぼっちで生き抜いて、戦い抜いた姿に本当に感動しましたし、私もレスリングでマットの上は独りぼっち。でも主人公のワトニーさんはほんとにポジティブな心を持ち続けて戦った姿を見ると勉強になりました」と感想を述べた。
この日、宇宙飛行士のいでたちで登場した吉田選手は、宇宙飛行士が実際に行っている宇宙遊泳訓練をアレンジしたミッションにも挑戦。ワイヤーで吊り下げられ、重力が不安定な状態で、制限時間1分以内に舞台上に用意された岩石とサンドバックを持ち運ぶという難易度高めのミッションだったが、吉田選手は何と43秒でチャレンジに成功。息を切らしながらも「さすが沙保里さん!」と自画自賛した。
その見事な身体能力に、同じくゲストで登場したJAXA宇宙飛行士の大西卓哉氏も「さすがにすごいですね。身体能力は私よりはるかに勝っているので、いつか宇宙に行けるんじゃないですか」と賞賛。その言葉に吉田選手も「行ってみたいですね。世界から宇宙へ!」と目を輝かせた。
さらに、ワトニーのように、実際に火星に取り残されたとしたら?と聞かれると「絶対に生きていけないです。ワトニーさんのように知識はないですし、すぐ死んじゃいそうな気がします。絶対無理です」とコメント。ちなみに誰と一緒なら乗り越えられそうかという問いには「大西さんがいたら…たぶん、知識のある方がいれば大丈夫かもしれませんが。あとは好きな人とかかな~(笑)。監督は…、あんまり役にたたないんじゃないかな。根性だけでいきそう(笑)。でも、いいトレーニングになりそうですね」と笑いを誘った。続けて「小さいころから周りにたくさん人がいたので、独りぼっちになったことがない」、自身は寂しがり屋だと告白。「キャラをつくってるわけじゃなく、ほんとに乙女なんです。男性に甘えたい。男らしくてしっかりしていて、優柔不断じゃない男性がいいです」と、てれながらも自身の好みも明かした。
第88回アカデミー賞で、作品賞、主演男優賞(マット・デイモン)など7部門にノミネートされている映画『オデッセイ』は2月5日(金)から公開される。
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吉田沙保里選手とJAXA宇宙飛行士の大西卓哉氏[/caption]