特集ドラマ「海底の君へ」の試写会が1日、東京都内で行われ、出演者の藤原竜也、成海璃子が出席した。
本作の主人公は、思春期にいじめに遭い、それ以来「ずっと冷たい海の底にいた」という前原茂雄。その茂雄が同窓会爆破という過激な行動に至るまでの経緯を描き、いじめの残酷さを浮き彫りにする。
茂雄を演じた藤原は「監督が結構何度も(テークを)やる方で大変だった」としながらも、完成作を見て「自分で見ても感動した。意義のある大きな作品、代表作を璃子ちゃんと一緒に監督に作ってもらえたと思う」と手応えを語った。
また、いじめられた側という難役に挑んだ感想を「一つの思いを抱えて、ずっとどん底にいたという(茂雄の)感情は、何か僕に合っていた。台本が優れていたので、そこに描かれた感情を演じるだけでよかった」と語った。
また、同窓会で“僕と死んでください”と叫ぶシーンについては「こういう役が多いよな、俺…と思いながらやっていた」と自嘲気味に語り、笑いを誘った。
一方、茂雄の恋人・真帆を演じた成海は、印象に残ったシーンとして「10月に撮影した、藤原さんと一緒に海に飛び込むシーン」と回答。
この言葉に「くっそ寒い海。本番一発」と反応した藤原は「先に璃子ちゃんが飛び込むんだけど、なんのちゅうちょもなく真っ先に飛び込んだ璃子ちゃんを見て、女優さんはたくましいなと思った」と明かした。
続けて藤原は「役のせいなのか分からないけど、璃子ちゃんは『茂ちゃん』と言って結構押してきた。めっちゃ押されて、この人は何をしたいんだと思いながら、助けなきゃいけないので必死だった」と語り、苦笑いを浮かべた。
また、飛び込む前の心境を「緊張していたけど、やるしかないと思って…」と振り返った成海に、藤原は「もし(飛び込んだ後に)僕が『もう1回』って言ったらどうしてた?」と質問。これに、成海は「ちょっと不機嫌になりました」と返して、笑いを誘った。
ドラマはNHK総合で20日、午後7時30分から放送。