共感の嵐!心を打つ強いメッセージ
自分こそが王国の指導者になるべきと分かっていて、ついに決断し行動で示すジャスミン。
フランス革命の民衆の歌のごとく、虐げられてきた1人の女性が、鳥肌が立つほどの不屈のマインドで、負けずに立ち上がるのです。
ここ数年、強く自立した女性像を、強めに推し出して描いてきたディズニー。
ですが本作では、「女は黙っていろ。」「結婚して夫を迎える事だけが存在意義なのだから、ただ美しくあればいい。」と、ここまで台詞化して大丈夫…?と思うようなシーンが多々ありました。
それらを全部吹き飛ばし、何倍にもした強大なエネルギーでメッセージ化出来るほどの威力が、「スピーチレス~心の声~」にはあると思います。
「もう黙らない!私を見くびるな!」と、叫ぶように歌うジャスミンの姿は、圧巻の一言でした。
レリゴーに続く、抑圧解放ソング
こんなに心を揺さぶられた楽曲は、「Let It Go」以来かもしれない。
抑圧、自制、息苦しさからの解放や、エルサが生まれて初めて自分らしく、力を解き放って生きることの喜びを歌った本楽曲は、かつてちょうど転職しようか悩んでいた時期の筆者に、響きまくりました。
「スピーチレス~心の声~」は、例えば職場なり家庭なりで、女性であると言う事で少しでも負い目やストレスを感じてる人は、必ず共感できると思います。
理不尽な人や出来事を振り切るように、カラオケで熱唱したら、かなりストレス発散できそう。
「ジャスミンのブチ切れソング」と言うのも、納得できる気がします。
さらに心を打つエモーショナルなメロディーは、聴けば聴くほど勇気をもらえる事、間違いなしです!
吹替も良いけど…
実写版『アラジン』は、字幕も吹替も、どちらも選べないぐらい素晴らしかったです。
が、「スピーチレス~心の声~」に関しては、まずは1回原語版で聴いてみて欲しい。
吹替版の歌詞はだいぶ柔らかい表現になっているので、メッセージ性の強さが少しやわらいでいる印象。
とはいえ、吹替版の木下晴香さんバージョンも、もちろん素晴らしいんです。
どちらも本当に選べないぐらい好きで、交互にエンドレスリピートして聴いているぐらい。
あんなに可愛らしいお顔で華奢なのに、ちょっと低めで威厳と気品を含んだ力強い声が出せるなんて、凄いの一言。
両方聴けるデラックス版のサントラがおススメです。
是非字幕も吹替も観に行って、力強く勇気をもらえる「スピーチレス~心の声~」を、堪能してみて下さい。