三船「へえ、蛭子さんが?」
蛭子「それに遅れそうになったので、これじゃタクシーに乗らなくちゃいけなくなる。そのタクシー料金をボラれたらいかんと思って絶対にバスに乗らなくちゃと思って、停留所に急いで向かっているときに上からバスが来たんですよ。バス停はなかったんですけど、それをオレが手を上げて呼びとめたら停まってくれたんですよ。3人で『すみません!乗せてください!』って言ったら快く乗せてくれました。乗ってたのがみんな小学生だったからおかしいなって思ったら、そのバス、スクールバスだったんですよ」
一同「(爆笑)」
蛭子「それでホントに最終バス間に合ったんですよ」
三船「最初ね、蛭子さんから東を回るルートを勧められましたよね」
蛭子「そっちにバスがあるのは知ってたんで」
太川「僕は東側は全然頭になかった。そちらには都市が全然ないから絶対ダメだと思ったから」
蛭子「俺はそれを尊敬……、尊厳……?」
太川「尊重でしょ(笑)」
蛭子「尊重して、なるべく言わないように……」
三船「でもバスの中で言ってましたよね? 東側にはバスがあるのにって」
太川「蛭子さんが行ったの何年前なの?」
蛭子「えっとねえ、20年くらい前かな」
三船「ええー! 20年前? つい最近みたいな感じで話してたじゃないですか!」
太川「20年前だったら、日本だっていっぱいバスあったよ!」
蛭子「ああ、まあそうだよね」
三船「そっかぁ。良かった、東側行かなくて(笑)」
蛭子「まあ、でもね、どうなってますかね(不敵な笑み)。東のほうが発展してるかもよ」
太川「それはないって! まったく大きな街ないもん」
三船「ガイドブック出てこなかったですもんね」
太川「ハンパじゃなく歩いたよ、きっと。台湾に来てまで(笑)。蛭子さんは『映画だから泣きどころを作らなきゃ』って言ってたよね?」
蛭子「ん? そんなこと言ってたっけ、オレ?」
三船「昨日映画見たって言ったのに!」
太川「オープニングで言ったんだよ! いきなり始まったところから見てないんじゃない(笑)」
蛭子「ええ? 最近すごく忘れっぽいんです、ホントに。ごめん……」
一同「(笑)」
路線バスの旅だから見れる台湾の本当の姿
三船「私は台湾に行くのが初めてだったから、行く前はすっごい嬉しかったんです。ずっと私の中で行きたい国ランキング上位だったので。小籠包食べたい! タピオカ飲みたい!って。でも、ひとっつも叶わなかった!」
蛭子「そういえば小籠包食べてないね」
三船「そう。まさか、と思いました。映画ですよ! 映画だから、お客さんが『私も行きたい!』とか『私も行ったわ』とかそういう思いを重ねて見てくださるとしたら、そういう名所だったり、グルメとかを紹介するんだろうなって。テレビシリーズはそうじゃないかもしれない。でも映画となったらそりゃ!って。ねぇ?」
太川「実際に食べたのはピザだもんね(笑)」
三船「だから友達とかにも『美佳ちゃん、台湾行ったんでしょ?』『はい!行きましたぁ』『台湾どうだった?』『……』。ちょっと待って、私、台湾行ったっけ?って(笑)。だから私が知ってる観光地としての台湾は一切出てこなかったんです。ただ地元密着の本当の姿が見れたので、みなさんもガイドブックは捨て、ざっくりした地図だけを持って行ってみて欲しいです(笑)。そうしたら現地の人たちの優しさとかにも触れられるし、なんかトラブルがあってパニックになったときこそいい思い出ができるんだなって。振り返ると楽しかったなって」