パーフェクト人間になりたかった
――去年は結構ヴィジュアル系の外のフィールドにも行ってらっしゃったと思うんですけど、出てみてどうでしたか?
木村:いやぁ、やっぱりいいですね(笑)。未だにアウェイな状態が好きなんですよ。出た瞬間は「何だ!?」なんですけど。「何だコイツら」って思われつつも、だんだんお客さんの波が後ろまで波及していくのが本当に気持ちいいですよね。
それが終わってもずっと反応がないっていうのは、やっぱツライですけど(笑)。
――さっきからお話を伺ってると、けっこう負けず嫌いなところありますよね。
木村:表には出さずに内心メラメラしてる系、ですかね。それこそ音楽の部分で共有してるっていう部分に関しては、ひもり君に対しては認めてる部分と、お互いに認めつつ「コイツには負けん」と思ってる部分があります(笑)。
――バンド内にライバル的な感じなのはいいことでは。
木村:「負けず嫌い」というのはやっぱり昔からあるので。それこそひもり君に関しては僕がサポートで入った当初から、ライバル心っていうか敵視していて(笑)。
サポートだけど絶対ナメられないようにしなきゃいけないな、コイツには負けられねぇなと。
――それは何故ですか?
木村:似てるんですよ、タイプが。そもそもお互いにマルチプレイヤーだし。
バンド単位で言えばギター、ベース、ドラム、ピアノなんかは全部ひもり君も出来るし。もちろん僕も出来ますが、そこですかね。マルチプレイヤーで作曲もして、という部分ではひもり君に会う前は負けなしだと思っていたので、「俺が最強だぞ」と(笑)。
――「地元では敵なし」的な。
木村:ひもり君に会って「俺しか出来ないと思ってたのに…」って。
――「この仙台シーンで!」 みたいな(笑)。
木村:そうですね。「負けるわけにはいかねぇな」って(笑)。
――音楽的な部分もそうですけど、ネタ的な部分というか、例えば「ビジュアル戦隊バンド麺」で主役をされたり、前に出てくる時もありますよね。
木村:そうですね。元々そういうのをやる気はなかったんですけど、まぁやるからには全力でやらないとダメだなと。「バンド麺」だと、特撮自体は元々仮面ライダーとかがずっと好きなんで、あれは軽いノリで「やりたいですね」って言ったら、結果やることになってしまったという。
――かなり本格的な作品でしたよね、アクションシーンもあって。
木村:僕は元々空手をやっていたし、アクション指導の方も現場にいたので、スッとやれましたね。
――音楽以外も色々やっているんですね。
木村:そうですね、負けず嫌いで色んな事に手出したがる人なのですよ。勉強も出来てスポーツ万能みたいな、パーフェクト人間を目指していました。
――今パーフェクト人間になれていると思いますか?
木村:まだなれてないですね(苦笑)。その当時は最強だと思っていましたが、ある程度歳をとって冷静になってみて(笑)、まだまだ甘いなと。
――パーフェクト人間への道は遠いと。
木村:そうですね、上には上がいるし。