「推薦委員からの連絡きた?」「赤紙来た?」「召集令状来た?」
年度末を迎えた今の時期、小学生のお子さんを持つ親御さんの間では、こういった会話が聞こえてくるかもしれません。
これは何かというと、そう「PTA」です。
時代にあわない“PTAルール”
年明けから年度末にかけて繰り広げられるのが、PTA推薦委員によるPTA役員選びと委員選び。
「子どもが在学中に一度はやらなければいけない」という暗黙のルールは、今でも多くの学校に残っています。そんなPTA選びに皆、戦々兢々。
今の時代、保護者がシングルマザーやシングルファザーであることは珍しくないですし、そんな彼らが、専業主婦(主夫)と同じように学校の活動に注力することは難しい話し。
また、家族の病気や介護など、他の人には言いたくない家庭の事情を抱え、物理的にPTAの活動は無理というケースもあります。
しかし、これを断ってばかりいると、仲間外れをされたり、煙たがれたりとトラブルの引き金になりかねません。
PTAは時代にマッチしていないおかしな仕組みと言えるでしょう。
中には、PTAは任意団体であるのに、強制加入させられたのは不当であると、PTAを相手に、会費など計約20万円の損害賠償を求める訴訟を起こした男性もいます。
そう、PTAは任意であるし、活動への協力は自由意思なんです。にも関わらず、多くの方が疲弊しているのです。
書籍『PTAやらなきゃダメですか?』の著者・山本浩資さんもこのままではダメだと思い、小学校のPTAから役員会や委員会をなくして、地域と協力しながら完全ボランティアによる運営を実現させました。
このような人が登場したことで、いよいよ、このPTAという体制も未来型に移行するかもしれませんね。