最近やたら耳にする不倫。先日は乙武洋匡さんにも不倫騒動があり、これには少なからずショックを受けた人も多いのではないでしょうか?
ところで、不倫の言いわけとして男性の常套句になっている「出産後妻が母になった」とか「子どもができて妻が女でなくなった」というような言い訳は、果たして通用するのでしょうか?
今日は、『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』の著者で日本と欧米の優れた点を取り入れたしつけを提唱している平川裕貴が、「妻が女でなくなった」という言い訳が通用するのか、欧米文化との比較から考えてみたいと思います。
“母”になるのがいけないの?
そもそも女性が妻でも女でもなく母になるのは、いけないことでしょうか?
女性は出産前にすでにお腹の中で子どもを育てています。胎児の成長を自分の身体の中で感じながら10カ月余りを過ごすのです。
そして出産した後も、赤ちゃんは常に母親を求めますから、女性は母としての自覚が強くなります。わが子に対する思い入れは、男性より強くても当然です。
子どもの世話に手がかかるのはもちろんですが、健康で頭のいい子に育てたいとか、優しくて思いやりのある子に育てたいとか、母親は子どもの幸せを願って一生懸命になります。
育児や教育に関する情報があふれている現在、子どもを産んだ女性が、母親業に没頭してしまうのも無理からぬ話かもしれません。
「妻が女でなくなった」言い訳として成立するの?
一般的に日本では、家事や育児は妻の仕事になっていますね。夫にその気があったとしても定時に退社できる会社の方が少ないでしょうし、夫が育児に参加することはなかなか難しいのが現実です。多くの場合妻は否が応でも、家事育児を一人でこなさなければなりません。
男性は、会社の仲間と飲みに行ったりしてストレスを発散できますが、女性が家事や育児の息抜きのために、子どもを預けて外出でもしようものなら、「なんて母親なの!」「親としてどうなの?」などと批判されてしまうのが日本社会の現実です。
日本ではまだ、女性が結婚して子どもを産むと、社会全体も女や妻であることより、母であることを求めますよね。
そんな風潮の中で、常に自分を犠牲にしているのが日本の妻ですから、「妻が女でなくなった」というのは、妻に対してかなり酷な言い訳だと思います。
ただ、欧米ではまた違った考え方があります。